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レビュー
「長州ファイブ」意外なアプローチで幕末期の若者5人を活写した、歴史感動作
「長州ファイブ」意外なアプローチで幕末期の若者5人を活写した、歴史感動作
(C)2006「長州ファイブ」製作委員会

作品詳細
 “長州ファイブ”とは、長州藩の5人の青年のこと。タイトルこそ女性受けしなさそうな硬さだが、見始めると男女を問わず魅せられるだろう。『ラスト・サムライ』を見たときに感じた、“日本人ってこんなにスゴイ!”と、誇らしさと悦びを感じつつ、背筋が伸びる。
 物語の舞台は、尊皇攘夷が吹き荒れる幕末期。伊藤博文ら長州藩の若者5人が、日本の未来のために命がけで密航し、英国で技術を学びとろうとする姿を描く。主人公は中でも地味目な、後に東大工学部を設立し、日本工学の父と呼ばれる山尾庸三というのがミソだ。20〜27歳の彼ら5人の、祖国ために身を捧げようとする熱さ、潔さ、その成熟に愕然とする。彼らが髷を落とし、刀を捨てるシーン、ボロボロ泣く彼らの覚悟は、私たちの想像をはるかに越え、いかほどの大きな意味があっただろうか。一方で、イギリスに渡った彼らの、初めての西洋で戸惑う姿がユニークに活写される。寡黙な山尾役の松田龍平が実にいい味。『地雷を踏んだらサヨウナラ』の五十嵐匠監督の、大袈裟過ぎない演出が、彼ら5人のスゴイ人間に私たちを近づけ、等身大の魅力で見せる。心に新風を吹き込んでくれる、青春・歴史感動作だ。(折田千鶴子)


[ 2007年2月1日更新 ]

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