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『バイオハザード:ザ・ファイナル』ミラ&ポール・W・S・アンダーソン監督 単独インタビュー

2016年12月22日 更新

『バイオハザード:ザ・ファイナル』ミラ&ポール・W・S・アンダーソン監督 単独インタビュー

生ける屍“アンデッド”と人類の壮絶な攻防戦を描いたサバイバル・アクション『バイオハザード』シリーズ。第1作の公開から14年、いよいよ最終章『バイオハザード:ザ・ファイナル』が完成した。日本での世界最速公開を前に、ヒロイン・アリスを演じたミラ・ジョヴォヴィッチと、その夫でシリーズの生みの親であるポール・W・S・アンダーソン監督が来日。ハリウッドのトップスターと気鋭のヒットメーカーが、映画の舞台裏から映画人としての互いの魅力まで、思いのたけを語った。

■長い歴史に終止符を打つ本音

■長い歴史に終止符を打つ本音

Q 今作も激しいアクションとスペクタクルが満載でした。

ミラ・ジョヴォヴィッチ(以下、ミラ)
撮影の前にスタント・コリオグラファー(スタントの振り付け)やスタントダブル(役者に代わって危険なシーンをこなす)の人たちと、一緒にフリーファイト(総合格闘技)を学んだの。今回のアクションはこれまで以上に複雑で、覚えなくちゃならないことも多かったけど、わたしはアクションがとても好きなの。毎日頭の中で復習しながら、繰り返し型を練習したわ。
ポール・W・S・アンダーソン(以下、監督)
技術的に最も難しかったのは、アリス(ミラ)とドクター・アイザックス(イアン・グレン)が装甲車の上で戦うシーンだね。アンデッドの群れが追いすがる装甲車の上で、アリスとアイザックスが激しいファイトを見せるシークエンスだ。リアリティーを出すためにほとんど合成は使っていないから、あのシーンはほぼ実際の車上でのバトルをカメラで撮影している。戦い方もフルコンタクト、つまり本当に当てるスタイルで、途中でミラが車から落ちそうになった場面もあったけど、素晴らしい仕上がりになったと思う。

Q 一方、タワービルからアンデッドに炎を浴びせるシーンは、まるで宗教画のように重厚でした。

監督
あのシーンは、脚本の段階で「ダンテの『インフェルノ』っぽく」と書き添えておいたんだ。この映画の舞台は現代だけど、文明が崩壊した後の世界を描いている。だから中世の暗黒時代を彷彿させるような映像を、意識して使うようにした。

Q 第1作から14年、シリーズが完結した今の気持ちは?

ミラ
悲しいわ。でもね、わたしちょっと夫に怒っているの。わたしと一緒に仕事をするのは楽しいってあれほど言っていたのに、終わらせてしまうなんて!(笑)
監督
(笑)。僕としても、ホロ苦い気持ちだよ。これだけ力強いシリーズを完結させたことは誇りに思っているけど、その旅路はとても長くてエキサイティングだったからね。そこに終止符を打つのは、つらいことでもある。

Q アリスというキャラクターとの出会いで得たのはどんなことでしょう。

ミラ
アリスを演じたことで、本当に多くを学んだと思う。例えば、演技はただ自分を反映させればよいのではなく、役と一緒にキャラクターをつくっていかなければならないの。大切なのは、キャラクターが持つ資質と自分の共通点を見つけること。だからこの役以降は、キャラクターをどう探り出してつくっていくのか、より深く考えるようになったわ。

■産後、最も“効いた”ダイエット法

■産後、最も“効いた”ダイエット法

Q 出産のためスケジュールを調整して撮影に臨んだと聞きましたが、そのことで何か変化は生じましたか?

ミラ
チャレンジングだったのは確かね。2人の娘どちらを産んだ時にも、体重が増えてしまって。今回は撮影まで短い日数で、かなりの体重を落とさなくてはならなかった。集中的にトレーニングをしたし、厳しい食事制限もして。でも一番きつかったのは撮影最初の3週間、ポールから1日10時間もアンデッドに追いかけられるシーンを課せられたこと。このシーンを撮れば、絶対に体重が落ちると思ったんじゃないかしら(笑)。
監督
何しろ100体ものアンデッドに3週間追いかけられるんだからね(笑)。ロケ地のハイウェイを使って長回しで撮影したから、カットによって1キロは走ったんじゃないかな。とにかく大変な撮影だったよ。
ミラ
女性にとって、アクション映画の主演を務める以上にダイエットのモチベーションになるものはないと断言させてもらうわ!(笑)。

■愛娘エヴァを交えたファミリー・ビジネス

■愛娘エヴァを交えたファミリー・ビジネス

Q 今作ではお二人の長女エヴァ・アンダーソンがレッドクイーンを演じていますが、このアイデアはいつ頃考えついたのですか?

監督
娘を出演させようと決めたのは、撮影に入る直前のことなんだ。レッドクイーンはAIだから、見た目と違って大人のようなセリフまわしが求められる。しかも、役の関係でイギリス英語とアメリカ英語を使い分けなければならなかったんだ。つまり、かなり有能な子役を探してくる必要があった。幸いエヴァは母親のDNAを受け継いでいたし、それを僕もわかっていたからレッドクイーン役にキャスティングしたんだ。
ミラ
あの子、演じることが本当に好きみたい。
監督
撮影当時、エヴァはまだ7歳だったけど、カメラが今どこを向いて次に何を撮ろうとしているのかをちゃんと意識していたね。だからイアン・グレンから彼女にパン・ダウン(カメラを下に振ること)する時に、そのタイミングに合わせてちゃんと涙を流してくれた。そこまで期待していなかったので、僕も驚いたよ。2回目も、カメラにタイミングを合わせて涙を流していた。テクニカルな面でも意識的にも、大人の俳優だってそう簡単にはできないのにね。
ミラ
撮影を終えて「ママ、わたしは情熱を注げるものを見つけたわ」と言っていたの。しばらくは演技を続けると思うから、彼女の情熱の炎が燃え尽きないようしっかり見守ってあげれば、素晴らしい女優になれると思う。

■夫婦円満の秘訣

■夫婦円満の秘訣

Q 家族で一緒にいられた今回の撮影現場は格別だったと思いますが。

監督
僕にとって、こんなに好きな仕事は他にはないし、愛する妻、そして今回は娘も一緒に出演してくれたので、家族と共同作業ができた。これ以上ないほど幸せだと思っているよ。たまに「家族と一緒に仕事をするって難しくないかい?」と聞かれるけど、とんでもない。むしろ家族から離れて何か月も現場にこもるほうがよっぽどつらいよ。今回の撮影では、終盤のコールシート(スケジュール表)には、ミラとエヴァの名前がいつも書かれていたから、移動も一緒の車で済むし、予算削減にも貢献できたんじゃないかな(笑)。

Q シリーズを通して発見したパートナーの魅力は何ですか?

ミラ
昔はよく「結婚するくらい惚れたのよ」と言ってたけど(笑)。一緒に仕事をする度により理解を深め、向上しているのを感じることね。映画づくりにおいてはコンセプト・アーティスト(作品のイメージ画を描くアーティスト)たちと長い時間を過ごし、リサーチし、ストーリーを細部まで練り上げる。愛情を持って仕事に取り組む姿は、本当に素敵だと思っている。しかも彼はそのスタイルを家庭にも持ち込んでくれて、休暇を取る時は綿密なリサーチをし、皆があっと驚くプレゼンをしてくれるのよ。家族や子どもたちとの時間を大事にしてくれる、本当に素晴らしい人だと思う。
監督
家で僕にできるのはスムージーをつくるのと、B級映画のトレーラーを飽きずに見続けることくらいだけどね(笑)。ミラのすごいところは、毎回150%以上の力を出して作品と向き合い、きちんと結果を出してくれること。今回で『バイオハザード』は完結したけど、もちろんまたミラと組みたいと思っているよ。
撮影現場でも、ランチなど可能な限り家族がそろう時間を持つようにしていたと語っていたミラとアンダーソン監督。取材中の2人は終始笑顔でジョークを飛ばし合っていたが、モチベーションをどう保っているのかという質問に、「わたしたちの目的は素晴らしい映画をつくること。そのための努力は苦しいなんて思わないこと」とまっすぐ答えるミラの姿に、彼女がトップスターとして輝き続ける秘訣が垣間見えた。

取材・文:神武団四郎 写真:金井尭子

映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』は12月23日より世界最速公開

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