『劇場版 私立バカレア高校』島崎遥香&小嶋陽菜 単独インタビュー
2012年10月11日 更新

2012年4月から6月まで日本テレビ系で放送されたドラマ「私立バカレア高校」が映画化された。ヤンキー男子校「馬鹿田高校」と、お嬢様校「第一カトレア学院」が合併して誕生した「第二カトレア学院」で巻き起こる騒動を描いたドラマ版。『劇場版 私立バカレア高校』では、女子生徒同士の派閥争い、他校男子との抗争を通してさらに絆を深めていく生徒たちの姿が描かれる。生徒会長・真行寺文恵役の島崎遥香と、養護教諭・水原真里菜役の小嶋陽菜が、本作への思いからAKB48のルールについてまで、先輩&後輩トークを繰り広げた。
■テレビドラマからの映画化!ジャニーズJr.との共演!

Q
ドラマ放送中から映画化が決定していた本作ですが、ドラマ版と劇場版の違いはどんなところにありますか?
- 島崎遥香(以下、島崎)
- 一番わかりやすいのは衣装です。ドラマではずっとカトレア学院の制服を着ていましたが、映画では出演者それぞれがコスプレをする場面があります。ストーリー的には男子のリーダー・桜木達也(森本慎太郎)くんのお兄さんの過去が明らかになったりしています。
- 小嶋陽菜(以下、小嶋)
- わたしはドラマには出演していなかったんですけど、映画を観て、ちょっとキュンとしちゃいました。ちょっとだけ恋愛っぽい要素があるのでドキドキできるんです。文恵が猫(の着ぐるみを着た達也)と手をつないで一緒にお化け屋敷に入ったりする場面なんて、青春! って感じがしました。わたしが学生だったのは、もう大昔のことのような気が……(笑)。時間的にはそんなに前のことじゃないんですけど、高校生のときにはもうAKB48に入っていたので、映画に描かれているようなドキドキ体験はしたことがないんですよ。だから、文恵がうらやましかったです。
- 島崎
- その辺はパワーアップした部分ですね。そういう部分も含めて映画化されたことは本当にうれしいです。
- 小嶋
- ジャニーズJr.とAKB48が共演しているっていうことだけでも、すごいですもんね。最初、そういうドラマが始まるって聞いたときにびっくりしましたから。
■役柄と正反対の島崎と役柄のままの小嶋

Q
お互いの出演シーンの印象を教えてください。
- 島崎
- わたしが通っていた学校の保健の先生はすごく厳しい人だったんですよ。だから、小嶋さんが演じた水原先生のように優しくてきれいな先生がいたらいいなって思いました。
- 小嶋
- そんなにいい感じに映っていたかなぁ?
- 島崎
- すごかったですよ! なんか風がふわっと吹いて花びらが舞う感じで。わたしはどんな感じに見えました?
- 小嶋
- 普段のぱるる(島崎)とは全然違うなって。顔つきからもう違っていたから、びっくりしちゃった。ぱるるって、普段は何を考えているかわからない子なんですよ。二人でご飯を食べに行ったこともあるんですけど、わたしが何か聞いても、その質問に合った答えを返してくれないといいますか……。
- 島崎
- ご飯……(爆笑)。
- 小嶋
- えっ、なんで笑い出したの? 「ご飯」って何か変?
- 島崎
- (爆笑)。
- 小嶋
- いつもこうなんですよー。今、何でこんなに笑っているのかわからないじゃないですか。でも、作品の中のぱるるは女子生徒の誰もが憧れるしっかり者の真行寺文恵としてちゃんと存在していました。ちょっとかっこよかったです。
- 島崎
- 本当ですか?
- 小嶋
- うん。AKB48の現場では、あんなに真剣なぱるるは見たことないもん(笑)。
- 島崎
- 小嶋さんは、普段も今回の役と少し似ていて、ふわっとしている感じです。それに、かっこいいっていうか、きれいなので憧れます。AKB48の中にいるときも、いつも周りにお花が咲いている感じなんです。
- 小嶋
- 何それー(笑)。そんなわけないじゃん!
- 島崎
- でも本当にそう思うんですよ。小嶋さんとは逆に、普段のときと今回の役の印象がずいぶん違うメンバーもいました。
- 小嶋
- 誰?
- 島崎
- 島田晴香ちゃん。いつもは全然お嬢様な感じの子じゃないので、カトレア学院の制服を着ているだけで、何か印象的でした(笑)。
■カトレア学院の校則とAKB48のルール

Q
AKB48も女子校のような雰囲気がありますが、カトレア学院の校則のように厳しいルールはあるのでしょうか?
- 島崎
- AKB48とカトレア学院には、バッチリ共通している決まりごとがあるんです!
- 小嶋
- 本当に? 何だろう。AKB48はかなり自由な感じがするけど……?
- 島崎
- 「恋愛禁止」は、カトレア学院とAKB48、共通のルールなんです。
- 小嶋
- なるほど! でも、それくらいしかないかもね。AKB48って上下関係もそんなに厳しくないんです。例えば今、ぱるるがタメ口で話してきても、そんなに気にならないくらい和気あいあいとしていますから。もちろん、若い子たちはちゃんとしているので、失礼な感じとかは全然ないですけどね。でも、後輩は何か気を使っている部分もあるのかもしれないです。
- 島崎
- 特にないですよ!
- 小嶋
- ないんだ(笑)。確かに、差し入れでお菓子とかをいただいたときに、普通は先輩からって何となく序列があるけど、AKB48は若い子たちから積極的に食べ始めます(笑)。
- 島崎
- そんなことはないです……(笑)。
■AKB48での自分と演者としての自分

Q
AKB48の一員として歌うためにステージに立つときと、演技をするためにカメラの前に立つときでは何か変わる部分はあるのでしょうか?
- 小嶋
- 具体的に何というわけではないんですけど、全然違うことは確かです。
- 島崎
- わたしは何もかも始めたばかりなので、違いがわかるのはこれからだと思います。
- 小嶋
- うんうん、そうかも。「バカレア」の撮影ではどんなことを考えてお芝居していたの?
- 島崎
- 役のことですね。文恵はお嬢様なので、言葉遣いが普段のわたしたちとは違うんです。しかも、生徒会長としていつもぴしっとしているんですけど、わたし自身は全然違うじゃないですか。「真逆の人物を演じるのは難しいな」「どうしたらそれらしく見えるかな」と考えていました。あと、滑舌よく話すことを心掛けたり。「あなたたち」っていうフレーズをよく使ったんですけど、結構言いづらいんです。その辺を意識しながら演じました。
- 小嶋
- すごい! 本当に頑張っていたんだね!
Q
熱い男子、清い女子、そして美人校医というとてもストレートな魅力を持った本作ですが、どんなところに注目してほしいですか?
- 島崎
- 映画のストーリーが展開していく中に、テレビドラマの場面が挿入されているんです。だから、ドラマをご覧になっていない方にもわかりやすく観ていただけると思います。ドラマを観てくださった方は、映画ならではのパワーアップしたところを楽しんでください。
- 小嶋
- 女子的にキュンとするシーンもありつつ、男同士の友情も描かれています。わたしのようにもう学生じゃなくなった皆さんには、男性、女性共に「これと似たようなことあったな」と懐かしく思っていただけたらうれしいです。
取材・文:大小田真 写真:高野広美