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『あさひるばん』國村隼、板尾創路、山寺宏一、桐谷美玲 単独インタビュー

2013年11月28日 更新

『あさひるばん』國村隼、板尾創路、山寺宏一、桐谷美玲 単独インタビュー

『釣りバカ日誌』シリーズの生みの親、やまさき十三がマンガ原作者以前の助監督経験を生かし、72歳で初監督に挑戦。元高校球児トリオの「あさひるばん」こと、浅本・日留川・板東が30年ぶりに故郷・宮崎に戻って巻き起こすハートウオーミングな人情喜劇を完成させた。女性に不器用な“あさ”役の國村隼、お調子者“ひる”役の板尾創路、服役中の“ばん”役・山寺宏一、ヒロイン・有三子を演じた桐谷美玲が、笑顔で撮影を振り返った。

■グッズの豊富さが魅力のムードメーカーは?

■グッズの豊富さが魅力のムードメーカーは?

Q 劇中のキャラクター同様に、現場のムードメーカーは山寺さんだったのでしょうか?

山寺宏一(以下、山寺)
いえいえいえ。
國村隼(以下、國村)
みんなで和気あいあいと過ごしていましたけど、サービス精神が旺盛なのは山寺さん?
板尾創路(以下、板尾)
やっぱり山寺さんですよね。底抜けの明るさと話題の豊富さ、そしてカバンから出てくるグッズの豊富さ!
山寺
グッズの豊富さは認めます。
板尾
そんなに大きなカバンじゃないのに、いろんなモノが入っているんです。歯に何か詰まったなと思ったらイチオシのつまようじが出てきて、肩がちょっと凝ったなと思ったらツボ押し器が出てくる。何かと世話を焼いてくださって、いい嫁さんになるタイプですよ。
山寺
気持ち悪いでしょう? おっさんの中に一人で、美玲ちゃんは大変だったと思いますよ。
國村
女性の少ない現場だったからね。
桐谷美玲(以下、桐谷)
斉藤慶子さんと、雛形あきこさんと……。
板尾
ほぼ僕らと一緒にいましたけど、人間ドックの話なんかには、まだ入ってこられないですからね。
桐谷
皆さんのお話をこっそり聞いていました。結構居心地がよかったです。

■「あさひるばん」トリオのアイデアが満載

■「あさひるばん」トリオのアイデアが満載

Q ベテランの皆さんと共演されて、学ぶ点も多かったのでは?

桐谷
本当にそうですね。こうした方がいいよ、という演技のアドバイスを國村さんからいただきました。
國村
そんなこと言った?
桐谷
有三子が怪しい男たちに連れ去られたと勘違いして、三人が追い掛けてくるシーンのお芝居です。ちょっとしたタイミングや、言い方のニュアンスを助けていただきました。
國村
助けになったかどうか。
山寺
國村さんも板尾さんも現場でいろいろなアイデアを出して、ほとんど採用されていましたよね。
板尾
國村さんが山寺さんにプロレス技をかけるとかね。三人が病室で「キッスは目にして!」を歌うときの振り付けは、山寺さんが考えてくださったんですよ。
桐谷
こそこそ練習していましたよね(笑)。
板尾
こそこそやったり堂々とやったり、とにかく一生懸命に練習しました。あの振り付け代、いただいたんでしょ?
山寺
もちろん……って、いただくわけがない。振り付け師はいないというので、「それなら」とやっただけですから。
國村
練習、楽しかったですよ。
板尾
山寺さんがいち早く空気を察してくれるから、現場がスムーズでしたね。

■文字通りの「朝・昼・晩」ロケ

■文字通りの「朝・昼・晩」ロケ

Q やまさき監督の72歳の映画監督デビュー作だけに、現場が「応援しよう」という雰囲気に包まれていたのではないでしょうか?

國村
それは絶対にあったね。
板尾
ご高齢の上に、監督はお酒が大好きなんですよ。途中で病院に行かれて点滴を打っていたときには「もし、やまさき監督が倒れた場合、僕が監督を引き継ぐかもしれない」という気持ちが3パーセントくらいありましたね。
國村
暑かったからね、宮崎は。
板尾
ウエディングシーンの撮影中には、エキストラとして参加した地元のアナウンサーが、熱中症で倒れたくらいですから。たぶん桐谷さんは、相当キツかったはずですよ。
桐谷
ドレスを着るために体をすごく締め付けていたので、苦しかったです。身動きもなかなかとれない状態でした。
板尾
よう頑張ってましたね。朝、昼、晩、休みなくロケですよ。あちこちに「『あさひるばん』ロケ隊」と書いてありましたから。
國村
でも撮影が早く終わった日が1日だけあって、せっかくやからと三人でご飯を食べにいきました。
山寺
宮崎牛を、國村さんにごちそうしていただきました。美玲ちゃんは、郷土料理を全然食べていないの?
桐谷
わたしは東京と宮崎を行ったり来たりしていたので。でも、マンゴーは食べました。板尾さんが買ってくださったマンゴージュースもいただきました。
板尾
自販機で売っているジュースね。珍しいなと思って、ロケバス隊の皆さんに差し入れさせてもらいました。まあ、何百円かの話ですわ。

■「よろしくどうぞ」という思い

■「よろしくどうぞ」という思い

Q 現場のいい空気がそのまま映し出された、人情味あふれる作品に仕上がりましたね。

山寺
大切なことをいろいろ伝えてくれる映画だと思います。老若男女、全ての方に観ていただきたいですね。
板尾
終了した『釣りバカ日誌』シリーズの流れをくむ作品だと思いますので、40作とか、『男はつらいよ』シリーズを抜くぐらい続けたいですね。万一、シリーズ途中でやまさき監督が亡くなられたら、いつまでも終わらせないように監督する準備をしておきます。
國村
何ということを! めちゃくちゃコメントしづらいじゃないか(笑)。映画って本当に間口が広くて、いろいろなものを許容する世界。シリーズ化が目的ではないけれど、お客さんが「またこの三人に会いたいな」と思ってくれたら続くでしょうし、「よろしくどうぞ」という思いです。
桐谷
とても心温まる作品になっています。大人になっても「あさひるばん」トリオのように、やんちゃな気持ちを忘れないでいきたいとすごく感じたので、観ている方にもちゃんと伝わればうれしいですね。

Q もし続編が決まって三人と再共演するお話があったら、喜んで出演しますか?

桐谷
ぜひ! 有三子は結婚しちゃいましたけど、また呼んでくれますか?
山寺
もちろん! 続編は、離婚のエピソードから始めましょうか。
桐谷
もしかしたら、子どもを連れて実家に戻るかもしれません。
國村
あるいは、“ばん”がまた警察に捕まるとかね(笑)。

取材・文:柴田メグミ 写真:吉岡希鼓斗

映画『あさひるばん』は11月29日より全国公開

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