『カノジョは嘘を愛しすぎてる』佐藤健&三浦翔平 単独インタビュー
2013年12月12日 更新

『僕は妹に恋をする』『僕の初恋をキミに捧ぐ』が映画化され、女性たちから圧倒的な支持を集める漫画家・青木琴美の最新作を実写映画化した『カノジョは嘘を愛しすぎてる』。本作で、女子高生理子と恋に落ちる天才サウンドクリエイターの秋を演じた佐藤健と、秋の親友で大人気バンドCRUDE PLAY(通称:クリプレ)のボーカリスト・瞬を演じた三浦翔平が、作品の胸キュンシーンについて語り合った。
■プライベートでも仲が良い!

Q
プライベートでも仲が良いそうですが、共演することが決まって何かお話されましたか?
- 佐藤健(以下、佐藤)
- コンスタントに会う機会があるので、決まってから会ったときに「やるね」という話はしました。激しく喜ぶっていうよりは、「一緒だね」という感じで。もちろんお互いに気持ちはあるんだけど、あえてそれを言葉にしたりはしないというか。
Q
普段はどんな感じなんですか?
- 三浦翔平(以下、三浦)
- 映画の中の感じと似ていますね。もちろんお芝居している部分もありますけど、二人で餃子を食べているときなんかは普段の感じが出ているんじゃないかと思いますよ。
- 佐藤
- そうだね。
Q
佐藤さんは、キャストが決まる前から「瞬っていうヤツが翔平っぽいんだよね」と言われていたそうですね。
- 佐藤
- 原作を読んだときに、瞬は絶対に翔平だと思いました。単純にビジュアルが翔平に似ているなと思ったのが一番なんですけど。みんなに優しいから一見、女性を手玉に取るような軽いイメージがあるけど、本当は純粋だったり、真面目だったりするところがすごくかぶりましたね。
Q
三浦さんから見て、佐藤さんの秋はどうでしたか?
- 三浦
- あの切ない感じはすごく良かったですね。哀愁漂う感じが。秋というかタケというか、タケというか秋というか(笑)。
- 佐藤
- タケアキ(笑)。
- 三浦
- (原作の)青木先生も「後ろ姿がピッタリ」と言っていたんですけど、それほど秋っぽいというか。秋がタケルっぽいのかわからないけど。だから、タケアキなんだろうね(笑)。
■胸キュンシーンはここ!

Q
お互いに「ここのおまえ、良かったよ」というシーンはありますか?
- 佐藤
- 僕は、ドライブのところの翔平が一番好きですね。
- 三浦
- 俺は、別れを告げて携帯を投げ捨てるところかな。スマホを投げ捨てて、壁に寄り掛かってうなだれる秋。撮影したとき、俺、電信柱の後ろから見ていたんですよ。あの日はタケルのクランクアップの日だったから、クリプレのみんなにも「行こう」って言ったんだけどね……(笑)。
- 佐藤
- 翔平だけは来てくれました。
- 三浦
- クリプレは本当にね……自分たちが終わればそれでいいんだ、あいつらは!(笑)
- 佐藤
- ちくしょー(笑)。
- 三浦
- まあ、みんな仕事が入っていただけなんですけど(笑)。
Q
理子は秋に一目ぼれをして、思わず野菜を落としてしまいますよね。ああいう恋の始まり方ってアリですか、ナシですか?
- 三浦
- アリだけど、実際ないから(笑)。
- 佐藤
- 実際はないよ、そりゃあ。だって通報されちゃうもん(笑)。
- 三浦
- あ、そうそう。この映画を観て、わざと野菜を持って好きな人の前でこけるような子が現れるかもしれないから、食べ物は大切にね。
- 佐藤
- もっと言うと、その後、瞬と電話をしているシーンにキノコがあるんですよ。キノコを持ちながら電話しようかなとも思ったので。だから、出会いのシーンではちゃんと、キノコを持って行っているんですよね。
- 三浦
- 人のものをとったら窃盗罪で捕まりますけどね(笑)。
■理想の恋の始め方

Q
では、恋の始まり方として、こんなシチュエーションがいいなというのはありますか?
- 三浦
- あったらいいなとよく思うのは、漫画好きなので、本屋で本を取ろうとしたら指と指が……っていう。それがすごくタイプの子だったら、恋に落ちますね。
- 佐藤
- だね。赤いマフラーしていてほしい。
- 三浦
- あ、いいね、いいね。で、白いコート着ていてほしい。手袋しているんだけど、1個落としちゃう。それを俺が拾って「一目ぼれって、信じますか?」って言うの。
- 佐藤
- どうなるんだろうね、一回やってみたいね(笑)。
Q
大原櫻子さんが演じる理子もすごくかわいいんですが、お二人が思う理子のかわいいところ、キュンとするところはどこですか?
- 三浦
- 若さ。ピュアさ。純粋な心。真っすぐな瞳。あと、「守ってあげる」って秋を抱き締めてあげるところが好きだったな。
- 佐藤
- あんなこと言われたらうれしいですね。
- 三浦
- あれ、うれしいよね。なかなか言う人いないよ。
- 佐藤
- あれを高校生の子が大人に言うっていうのがいいんですよ。
■強烈な役づくり!

Q
少女漫画が原作ということで、キャラクターを演じるにあたっては相当こだわられたそうですが、どんなところにこだわったんですか?
- 佐藤
- ビジュアルもそうだし、全部こだわりました。作曲するところは、結構頑張らないとリアルに見せられないなと思ったので、準備はたくさんしました。
- 三浦
- 大変だった?
- 佐藤
- 練習は大変でしたね。なにせ、もともとできないものをできるように見せないといけないので。
Q
お二人とも、もともと音楽の素養というのは?
- 佐藤
- ない(笑)。
- 三浦
- 皆無。音楽の才能がないなって15歳で気付いた(笑)。
Q
では、三浦さんも練習を?
- 三浦
- 期間的には短いですけど、ボイトレをしていました。原作を読んだときから歌うんだろうなとは思っていたんですけど、難しいですね。まあ、うまかったら今頃はアーティストになっていましたよね。もともとCRUDE PLAYは、原作ではCDを出せば第1位、武道館でやればチケットが3分で売れちゃうモンスターバンドなんです。ただ、僕たちのCRUDE PLAYはCDが売れなければ次がない、この映画がヒットしなければ解散の崖っぷちバンドなんです(笑)。
Q
ヒットすれば、続編というお話もあるかもしれませんね。
- 佐藤
- 崖っぷちバンドのクリプレが解散しなければ、可能性はあるんじゃないですか?
- 三浦
- だから、それはCDの売れ行き次第だから(笑)。それに、「2」「3」って続く作品は「2」が一番難しいんですよ。なので、まずはこの「1」を1人100回観てもらえればと思います。
- 佐藤
- 僕も本当に一生懸命やりましたから、やりたいですね。音楽のことだとか、脚本のことだとか、いろいろあって、話をいただいてから、撮影に入るまでの準備を本当に濃くしました。だから、やっとお客さんに観てもらえるということで、とってもうれしいです。あと個人的に、映画でここまで本格的なラブストーリーは初めてなんです。だからすごく大事な作品になりました。
- 三浦
- それだけ、タケの思いが詰まった作品なんですよ。

取材・文:小島弥央 撮影:奥山智明