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『神さまの言うとおり』福士蒼汰&山崎紘菜&神木隆之介 単独インタビュー

2014年11月13日 更新

『神さまの言うとおり』福士蒼汰&山崎紘菜&神木隆之介 単独インタビュー

「週刊少年マガジン」(講談社)の人気コミックを三池崇史監督が映画化した『神さまの言うとおり』。負けたら即、死が待つ命懸けのゲームを強いられる高校生を描いたサバイバルスリラーだ。三池監督が得意とするバイオレンスやアクションに加え、不条理な状況に追い込まれ疑心暗鬼に陥った若者たちの心理も緻密に描いた本作。退屈な日々を送る主人公・瞬役の福士蒼汰、瞬の幼なじみで恋心を抱くいちか役の山崎紘菜、そして解き放たれた獣のようにゲームにのめり込む天谷を演じた神木隆之介が、その舞台裏を語った。

■極限状態に追い込まれた若者たちの役づくり

■極限状態に追い込まれた若者たちの役づくり

Q 撮影にあたって役づくりの苦労はありましたか?

福士蒼汰(以下、福士)
瞬は観客に共感してもらう立ち位置なので、どこにでもいる高校生にしようと思いました。普通の人間がいきなり異常な世界に連れて行かれた時にどんなリアクションをとるのか、それを素直に演じるのが今回はベストだろうと。

Q 共感しやすい役でしたか?

福士
日常を退屈だと思っている瞬と違って、自分の高校時代はもっと充実していましたけど、確かに共感する部分もありました。ただ瞬の場合は作り込んだキャラクターを見せるより、何もないゼロの状態のほうが見てくださる方にも共感してもらえるだろうし、ライバルの天谷との違いも出るだろうという思いはありました。

Q その天谷を演じた神木さんはいかがでしょう。

神木隆之介(以下、神木)
僕は原作の読者だったので、自分が天谷を演じられるのだろうかという部分で悩みました。外見にしても茶髪でパーマなところは似せたのですが、筋肉質な体は急激には作れないですよね。それに僕、鍛えても筋肉が付きにくいんです。どうやって天谷の強さや危険さを出すか、そこはすごく悩みました。

Q 突破口になった出来事はありましたか?

神木
最初に福士くんに会ったとき、体格がいいし背も大きいしこれじゃ絶対に勝てないって思って(笑)。でも逆に、そんな彼に「こいつはやばい」と思わせるにはどうするかを考えたんです。走り方とか蹴り方、殴り方に殺傷力を感じさせたい。スピードにしても、0から100まで一気に加速するような衝撃感があったらいいな、とか。そういう意味では、福士くんがきっかけを作ってくれましたね。

Q ヒロイン役の山崎さんはいかがでしたか?

山崎紘菜(以下、山崎)
わたしの演じた秋元いちかは、どんな状況にいても瞬のことを信頼しているんです。だからそこは絶対にぶれないように意識しました。それと彼女は他人への思いやりを強く持っている子なんです。普通死に直面した人間は自分のことしか考えないはずなのに、彼女はどんなに過酷な状況でも他人に優しくできる。優等生ぶっているのではなく、本能的に優しい子なんだということを心掛けました。あと19年間黒かった髪を三池監督から派手めに染めてきてと言われて。驚かせようと思い切り明るくしたら笑いながらOKしてくださいました(笑)。

■緊張感あふれるキャラ同士の駆け引き

■緊張感あふれるキャラ同士の駆け引き

Q 死のゲームと並行して、瞬と天谷の駆け引きも見せ場でしたね。

神木
天谷と瞬の性格は対極だと思われるかもしれませんが、天谷としては同じくくりの中にいる対極の存在だと考えているんです。だから瞬が好きかと聞かれる場面では、恋人を見るような目で彼を見つめていました。変な意味ではなく、おまえは理性で自分の気持ちを抑えているだけで、本当は俺と同じだろ? という意味です。
福士
撮影のとき、なんか目が気持ち悪いなと思ったら(笑)。
神木
それ、正しい反応だね(笑)。天谷は瞬にある種のゆがんだ愛情を抱いていますが、恋人のように見ることで、彼のゆがみ具合がより際立つかなということもありました。このシーンだけでなく、仲間として見たり転がしているような目をしたり、その時々で瞬を見る目は使い分けています。
福士
瞬も心のどこかで自分が天谷と同じ面を持っているとわかっていながら、それを絶対に認めようとしない。はざまにいる複雑なマインドの持ち主なんです。

Q そういう内面的な演技の擦り合わせはしたのでしょうか?

神木
どう動くということ以外、演技については特に話し合いはしませんでした。
福士
お互いの探り合いの緊張感が映画に出ているかも知れないですね。監督も自分の思うように演じていいよとおっしゃっていたし、変につじつまを合わせようとしなかったことが結果的に良かったのかもしれません。

Q そんな二人の間に立たされるのがいちかでした。

山崎
天谷が瞬の闇の部分だとしたら、いちかはその闇から瞬を明るい世界に引っ張り出す役割なんだと思って演じていました。だから彼女と天谷は、絶対に理解し合うことはできない存在なんだと思います。

■三池崇史監督の映画術

■三池崇史監督の映画術

Q 三池監督とのお仕事はいかがでしたか?

福士
お会いした瞬間に全体を見ている方だという印象を持ちました。だから最初から、監督の船に乗せてもらうんだという思いでした。現場では、「年上の俺が考えるのと21歳の福士くんが考えるリアクションは違うから、自由にやってほしい」と言われたんです。ですから現場では監督の「OK」の声を信じて、思うように演じさせていただきました。
山崎
『悪の教典』でご一緒させていただいたんですが、今回も周りの人たちをしっかり見てくれているなと感じました。最初はわたしにとって初ヒロインの映画だし、三池監督作品というプレッシャーもあったんですが、わからないところは丁寧に説明していただいて、監督の愛情を日々感じながら、撮影に挑めました。
神木
僕は10年前の『妖怪大戦争』のころと印象は同じでした。相変わらず見た目と違って本当に優しい監督で(笑)。現場でもドーン! とかガーン! とか、熱い擬音の指導がそのまま同じだったので、すごく懐かしい気持ちになりました。こちらがぶっ飛んだことをやっても、絶対受け止めてくれるんだろうなという信頼感を持って臨めました。

■やりきった!あっという間の撮影期間

■やりきった!あっという間の撮影期間

Q 本作の撮影で得たことはありましたか?

福士
最初から最後まで出ずっぱりの役でしたが、あっという間で、あと2、3ゲームはやりたいと思ったくらい。次々に出されるゲームを、悩んだり苦しみながらクリアしてゆく役は本当に気持ちよかったです。高校生が次々に惨殺されていくこれまでにない作品に参加させていただいたことは、今後の自分にとって大きな経験になったと思います。
神木
僕も早かったというのが第一印象です。カット数が多くてCGもたくさんあり、アクションも大掛かりで大変でしたが、終わってみるととても短く感じました。それだけ現場が楽しかったということですね。僕にとっては毎日が、天谷をいかに気持ち悪く演じることができるか挑戦の連続だったんです。それだけにやりきった感はある一方、終わった瞬間はちょっと寂しい気持ちになりました。
山崎
この作品を通して演技の楽しさを学ばせていただきました。三池監督の「楽しんでやって」とか「思いっ切りやって」というアドバイスや髪の色のこともそうですが、監督の言葉の中に、これまでの山崎紘菜の殻を破ってほしいという思いを感じたんです。自分を振り切ることができたという意味でも、演じることの本当の楽しさを教えてくれた大切な作品になりました。

取材・文:神武団四郎 写真:高野広美

映画『神さまの言うとおり』は11月15日より全国東宝系にて公開

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