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『フォルトゥナの瞳』神木隆之介&有村架純 単独インタビュー

2019年2月14日 更新

『フォルトゥナの瞳』神木隆之介&有村架純 単独インタビュー

死を目前にした人がわかるという不思議な能力を持った青年が知った初めての恋。『フォルトゥナの瞳』で運命に翻弄される恋人・慎一郎と葵を演じた神木隆之介と有村架純。これまで兄妹あるいは姉弟を演じてきたが、4度目の共演にして今回初めての恋人役。しかも神木にとっては本作が初の本格ラブストーリーにあたる。安心して撮影に臨めたのはお互いへの信頼があってこそ。実は3か月違いの同い年の二人が、兄でも姉でもない特別な関係性を明かす。

■心理と違う表情の演技に2回、観たくなる

■心理と違う表情の演技に2回、観たくなる

Q サスペンスかミステリーと思っていたら、ステキなラブストーリーで驚きました。お二人は台本を読んだ時はどんな印象を抱きましたか。

神木隆之介(以下、神木)
サスペンスとしても展開していくなか、一瞬SFだったりもするので、非現実的なことが多いなと思いつつも読み進んでいくうちに、やはり葵と慎一郎のラブストーリーなのだということを強く実感しました。それをどう映像にして、僕らが表現するのか。プレッシャーになっていることもあれば、楽しみにしている気持ちもありました。僕自身、ラブストーリーが初めてだったので、まずそこをなんとかしないとと思っていました(苦笑)。
有村架純(以下、有村)
私も読んだ時に純粋なラブストーリーだと思ったんですけど、そこにはもってしまった能力ゆえの壁もあって、ファンタジー要素も含まれていました。ラブストーリーといえどもサスペンスホラー的な要素があり、緊迫感のある内容だなと思いました。

Q 出来上がった作品を観て、感じたことは?

神木
慎一郎は自問自答していくタイプで、外とのかかわりをできるだけ遮断して生きてきた人間なので、セリフもかなり少ないですが、かといって、何も語らないわけではありません。ふと一人でいる時や、誰かに何かを言われて言葉では「はい」と言っていたとしても別の思いでいたりする。喜怒哀楽を表情というより、目の雰囲気で見せないといけない。今回は目をすごく気にしていました。自分でやっていてとても難しかったです。情報量が少ないから、ミステリアスな印象を与えるとは思うのですが、よくよく見てみると、悲しんでいたり、喜んでいたりしているキャラクターになればいいなと思っていました。
有村
葵もキーパーソンなので、どこまでそれを表現すればいいか迷いながら、(三木孝浩)監督と常に話し合ってやっていました。「もうちょっと表情に出していいよ」あるいは「もう少し抑えて」とか、微妙なニュアンスを現場で作り上げていった感じでした。24時間、気になることがあったとしても、そのことを人間が四六時中考えているかっていったらそうじゃなくて、忘れている瞬間もあるもの。本来ならそうあってもいいけど、今回だけはそういうことを忘れないようにしていました。
神木
きっと2回観るといろいろ発見があるかもしれませんね。

■危険!バックハグをする人は要注意

■危険!バックハグをする人は要注意

Q 見たことのない神木さんだらけですね。自分自身で最もチャレンジだったのは?

神木
やっぱり、バックハグ! 初めてやりました。苦労したのは浜辺が傾斜になっていたので、後ろから首を絞めているみたいに見えてしまって(笑)。監督と何度も話し合いました。いろいろ大変でした。
有村
身長のバランスもなかなか合わなかったよね(笑)。
神木
もちろん、不安はありましたが、やったことがなかったからこそ楽しみでもありました。僕にとって未知の世界だったので、「どういう表現になるのだろう」って自分でも見てみたいと思っていました。だからチェックもあまり見ないようにして、完成された映画を観て、「こういう表情をしていたんだ」と初めて知ることができて試写会は楽しかったです。

Q 有村さんにとって、神木さんはラブストーリーの相手役としてどうでしたか。

神木
先輩、僕、どうでしたか(笑)。
有村
もともと神木君とは兄妹や姉弟の役が続いていたりして、まさかここにきて恋人役をやるとは思っていなかったので、最初は大丈夫かなって思ったんですよね(笑)。現場でも監督から「姉弟ゲンカしない」って言われてしまうくらい、そう見えてしまう部分もあったので、「このままではまずい」と思って、距離感を探りながらやっていました。そうはいっても慎一郎という役は男っぽくはないんだけど、ちゃんと男らしい。今まで見たことのない神木君だと感じることがたくさんあったので、そういう姿を見るのは新鮮でした。

■女性がキュンとくるのは男性が○○している姿

■女性がキュンとくるのは男性が○○している姿

Q 三木監督は本当に女子を可愛く撮りますけど、撮影現場ではどうでしたか。

有村
そんな贔屓(ひいき)みたいなことはありませんでした(笑)。演じている時はそういったことをまったく考えずやっていました。いい表情はカメラマンさんと監督さんが切り取ってくださるものだから、あまり考えなかったです。でも、慎一郎目線、カメラ目線で撮る時はなんか変な感じがしました。普段、カメラのレンズを見てお芝居をすることはあまりないので緊張しました。

Q 出来上がった作品を観て、キュンときたシーンはありますか。

神木
やっぱり、葵の笑顔です。映画館に観に来てくれた男子はイチコロでしょう。キュンともするのですが、なぜか切ない気持ちにもなる。そんな印象を受けました。切なくなる理由がどんどんわかっていって、余計に苦しくなる。笑顔の裏でこんな思いだったのだと思えば、さらに楽しめると思います。
有村
私は慎一郎が車の作業をしているところですね。つなぎを着ているんですけど、なんかいつもと違う神木君がそこにいて、初めて見る姿でした。仕事的にも車の傷を直したり、男性が好きそうな作業をしているんです。やっぱり、男性が仕事をしている姿っていいですよね。
神木
じゃあ、ずっとつなぎでいようかな(笑)。

■直感に自信ありの神木。一方、有村は……

■直感に自信ありの神木。一方、有村は……

Q 二人にとって、お互いはどんな存在ですか。

有村
7、8年前からお仕事させていただいていて、なんか特別に言葉にしなくてもいいというか。お芝居する時も特別話し合うことなく、すっと現場に入って、用意スタートで始まることができる。すごく貴重な存在だと思います。本当にずっと変わらないので、出会った時から同じ関係性なんですよ。自分の好きなことはすごくうれしそうに話すし、そういう姿は少年みたいです。
神木
少年かぁ。確かに変わらないと言われます。出会った時はギリギリ同い年感があったと思います。その時から有村さんはしっかりしている、どっしり構えているという印象がありました。その印象がさらに強くなってきましたし、今回は葵と似ているなと思っていました。達観している。落ち着いて、一歩引いて見ている。普通なら驚きそうなことに対しても、「そういうこともありますよね」って言える構え方。実年齢は3か月しか違わないのにすごいなと思います。
有村
意識してはいなかったんですけど、私もどこか客観視してしまうところがあるので、そういったところは似ているのかもしれません。ただ、葵はあまりにも感情を表に出さない人なので、私とはちょっと違うかなって思いますけど。

Q 慎一郎は選択するのが苦手ですが、二人はどうですか。

神木
得意です。好き嫌いもはっきりしているので、服とか道とか、結構、直感で決めています。例えば、レンタカーを借りて、友だちと「さて、どこに行こう」という時に道が混んでいたとしても、「こっちのルートで!」と僕が選んだ方が絶対に空いています。
有村
時と場合によります。決めるのが早い時は早いし、時間がかかる時はかかるしって感じですね。例えば、今日の衣装はすぐ決められるけど、何を食べるかは決められない。そういう日常的な選択は多々、あります。特に食べたいものは多すぎて選べないです(笑)。

取材・文:高山亜紀 写真:尾藤能暢

映画『フォルトゥナの瞳』は2月15日より全国公開

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