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『さんかく窓の外側は夜』岡田将生&志尊淳 単独インタビュー

2021年1月12日 更新

『さんかく窓の外側は夜』岡田将生&志尊淳 単独インタビュー

ヤマシタトモコの人気漫画を『おじいちゃん、死んじゃったって。』などの森ガキ侑大監督が実写映画化した『さんかく窓の外側は夜』。本作で、霊をはらうことができる除霊師の冷川理人にふんした岡田将生と、冷川とタッグを組み難事件解決に挑んでいく、幼いころから霊が視える特異体質に悩む青年・三角康介を演じた志尊淳が、初共演となったお互いの印象や、人と接するうえで大切にしていることなどを語った。

■現場ではお互い親密派!?

■現場ではお互い親密派!?

Q 複雑な過去を持つ霊が視える青年と除霊師という難役。どんな人物造形を意識しましたか?

岡田将生(以下、岡田)
森ガキ監督からは何度も「感情は出さないでくれ」と言われていましたが、会話をしているとどうしても感情が出てしまいがちになるんです(笑)。でも冷川の過去というのは、この物語の肝となる部分だったので、段取りから強く意識して臨みました。
志尊淳(以下、志尊)
僕が演じた三角は、作品のなかで共感性を求められる立ち位置だと感じていました。冷川や(平手友梨奈演じる)非浦(英莉可)との異色な関係性のなか、まっすぐ立つことだけはブレずにいようと心がけていました。結構背負うものがあったので、道を逸れることなく進んでいくために、愚直に演じようという意識を持っていました。

Q 冷川と三角のバディは異色な関係性でしたが、撮影中は役について話し合うことはあったのですか?

志尊
それぞれ役の距離感を尊重しているのがわかったので、芝居の話はほとんどしませんでした。
岡田
そうですね。淳くんがキャラクターをしっかり理解して現場に入っていると感じたので、僕もそれに合わせる感じで自然と関係性ができていったと思います。

Q では撮影中は、劇中のような距離感で?

岡田
現場は和気あいあいとしていました。僕は結構、共演者と親密に接したいと思っているのですが、淳くんも同じように感じていたようで、楽しく過ごすことができました。
志尊
作品自体のトーンは結構暗かったので、最初は話しかけない方がいいのかなと思っていたのですが、大丈夫なんだと察してから、すごく仲良く話をさせてもらいました。重めの作品って、意外とオンとオフの切り替えがしやすいんです。

■20代のなかでも、今後の俳優界を引っ張っていくような存在

■20代のなかでも、今後の俳優界を引っ張っていくような存在

Q お二人は本作が初共演でしたが、作品を共にして、撮影前のイメージと印象は変わりましたか?

志尊
まーくん(岡田)は、バラエティー番組に出演しているときも、いつも笑顔で柔和な印象で、すごく楽天的なイメージを持っていたのですが、そういう明るい面を持ちつつ、すごく現場をリードしてくださいました。それは僕も平手ちゃんも年下だったこともあると思いますが、ふとしたときに、胸の奥にある熱い思いが垣間見える瞬間があるんです。しかもそれをあけっぴろげに出さない格好良さがありました。
岡田
淳くんはまだ20代なのに、いろいろな作品に参加して、さまざまな役にチャレンジしている俳優だなと思っていました。今回共演して「改めて本当にお芝居が好きなんだな」と感じました。彼が演じた三角は、作品のなかでバランスを取る役なのですが、すごくしっかり役割をまっとうしてて、20代の俳優のなかでも、今後の俳優界を引っ張っていく人なんだろうなと思いました。

Q 作品のバランスを取る役という意味では、これまで岡田さんは三角のような役を演じることが多かった印象があります。

岡田
僕は20代のとき、今回の淳くんのような役が多く、いつか抜け出したいと思っていました。その意味で、この作品はとてもいいチャンスだなという思いはありました。逆に言えば、淳くんの大変さがわかるので、よりすごいなと思ったんです。

■平手ちゃんの心を開くことで一致団結!

■平手ちゃんの心を開くことで一致団結!

Q 劇中、冷川は三角と出会った瞬間に「運命的」と感じていましたが、お二人も最初からすぐに打ち解けたのですか?

志尊
最初は距離があったよね。まーくんは人見知りだよね?
岡田
うん、僕は人見知りだね。でも淳くんに対しては、そこまでなかったと思う。というのも、僕よりも人見知りな平手ちゃんがいたので、そこに対して現場をどうしていこうかという共通認識があったので、距離が縮まるのが早かった気がしますね。

Q 人を信頼することの功罪も描かれている作品。お二人は人と接するときに心がけていることはありますか?

岡田
僕はなるべく人を傷つけないように生きていきたいと思っているので、話をする際に、言葉のとげをなるべく取るように……というようなことは意識しています。
志尊
僕は人に寄り添うことですかね。例えば、作品を共にする俳優さんの過去の作品などはなるべく観るようにしています。自分も「あの作品観ました」と言われると嬉しいですし、俳優という仕事なので、その方が演じた作品を観るというのも、大切なコミュニケーションの一つかなと思うんです。

■流行は取り入れたいけれど…

■流行は取り入れたいけれど…

Q 岡田さんから今後の俳優界を背負っていく人物と言われましたが、志尊さんの目標は?

志尊
僕は俳優としてこうなりたいという目標はないんです。というのも、10代のときは「こういう俳優になりたい」と貪欲に考えていた時期もあったのですが、結局はそうならないんです(笑)。だからあまり具体的な目標は立てずに、目の前にあることを一つ一つ大切にしていこうと思っています。

Q その意味では、岡田さんとの共演も大切な出会いになりましたね。

志尊
もちろんです。まーくんは10代のころから第一線で活躍しているし、そのときの経験っていまとはまったく違うと思うんです。いまってSNSが普及してメディアも大きく変化している。以前を経験しているのとしていないのでは、やっぱり全然違いますよね。
岡田
僕からすると、SNSをしっかり活用しているのってすごいと思う。全然わからないから(笑)。
志尊
でもまーくんはSNSを多用する人である必要はないよね。
岡田
とは言っても流行は取り入れたいよ(笑)。自撮りとかも全然慣れていないから、失敗ばっかりで……。せっかく年下の子たちと共演したんだから、吸収はしたいよね。
志尊
こういう考えがすごく素敵ですよね。「俺はSNSなんて絶対やらない。興味ない」ってスタンスの方もいるじゃないですか。でもまーくんはそうじゃない。ちゃんと僕らに寄り添ってくれるのが嬉しいんです。
これまで数々の作品に出演している岡田将生と志尊淳だが、本作が初共演。6歳の年の差があるが、とにかく撮影中もインタビュー中も、いい意味でまったく緊張感がなく、二人とも心の底からリラックスしているように見えた。岡田の柔和な笑顔、志尊の人懐っこそうな視線……それぞれのパーソナルな人間性もあるのだろうが、俳優として、互いに尊敬しているからこそ生まれる信頼感が、この雰囲気を作り出しているのだろう。取材や舞台あいさつなどで見せるほのぼのとした関係性と、劇中のシリアスな雰囲気……そのギャップも堪能したい。

取材・文:磯部正和 写真:高野広美

映画『さんかく窓の外側は夜』は1月22日公開

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