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『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』千葉雄大 単独インタビュー

2021年6月24日 更新

『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』千葉雄大 単独インタビュー

2018年に公開され大きな話題を呼んだ実写版『ピーターラビット』の日本語吹替版で、ヤンチャでいたずら好きなウサギ・ピーターの声を担当した俳優の千葉雄大。愛らしくおちゃめなピーターを好演した千葉の演技は「素晴らしい」と高い評価を受け、続編となる映画『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』でも続投することになった。ちょっぴり成長したピーターを演じるうえで意識したことや、自身の近年の変化について語った。

■続編ではピーターの志の変化が見られる

■続編ではピーターの志の変化が見られる

Q 前作に引き続きピーターの声を担当されましたが、続編でのピーターの変化をどう捉えましたか?

大乱闘をしたり、コミカルで子供っぽいところは前作と変わっていないですかね。続編では、自分が自覚している部分と周囲からの評価が違うことに悩んだり、良かれと思ってやったことが裏目に出てしまい悲しい思いをしたりと、ピーターが成長していく過程で出会う感情がしっかり描かれているなと思いました。

Q そうした変化を千葉さんはどのように表現しようと思ったのでしょうか?

ピーター自身が「僕は変わったんだ」と思っているのですが、そう言っている時点ではあまり変わっていないんですよね(笑)。そんななか、以前は自分がやりたいという思い一辺倒だったピーターが、周囲を巻き込んでいく後半部分で、志の変化が見られる。その前半と後半の変化は、しっかりと表現しようと心掛けました。

Q 具体的にはどんなところを意識しましたか?

声の芝居という部分では、自分が演じたものに声を当てるのとは違うので、より熱量高く取り組まないと伝わらないなという思いはありました。一方で、結構切ないシーンもあるのですが、あまり気持ちを入れすぎるとピーターっぽくなくなってしまうので、フランクな感じを残しつつ……というのは意識していました。

Q 一度演じたキャラクターというのは、やりやすさはありましたか?

『ピーターラビット』という映画のリズムやテンポみたいなものは、前作から共通しているものがあったので、一度経験しているということは大きかったです。

■大変だと思うことは「やってやる!」という気持ちになる

■大変だと思うことは「やってやる!」という気持ちになる

Q 声を当てていて、ピーターに感情移入するところはありましたか?

結構僕とは違いますかね……(笑)。ピーターはおっちょこちょいで、甘い誘惑に負けてしまうところがあるのですが、僕自身はそういう話にあまり飛び込む方ではないですね(笑)。大変だなと思うことは、面倒くさいなと思うよりは「やってやる!」という気持ちになるタイプだと思います。

Q 大変だなと思うものに敢えてチャレンジするのは、どんなモチベーションで?

やっぱり簡単にできてしまうことよりも、得るものが大きいと思っているからじゃないですかね。

Q 声のお仕事というのは、大変なチャレンジですか?

もちろん難しいという意味では大変なのかもしれませんが、それ以上に「面白い」が勝っている仕事なのかなという認識です。声の仕事はもとから大好きなので、またこういう機会をいただけたことはすごくうれしかったです。

■臨機応変に生きていくのが一番

■臨機応変に生きていくのが一番

Q 前作が公開されると、千葉さんの声のお芝居は非常に高い評価を受けて、「ピーターは千葉さん以外考えられない」という声も聞こえてきました。

そうおっしゃってくださる方がいるのなら、本当にうれしいことです。自分自身では客観的な評価はわからないのですが、やっていてすごく充実した気持ちになれたことは自信を持って言えます。ラストの台詞を言ったあとは、なんか名残惜しくて……。本当に楽しめました。

Q ピーターは自分の評価と周囲の目のギャップに悩みますが、人から認められたことで一歩前に進みます。千葉さん自身そういった経験は?

少しニュアンスが違うかもしれませんが、一度ご一緒した監督さんなどに、また声を掛けていただけるのはうれしいですね。なにかしら自分の良いところを見出してくれたからこそ、呼んでもらえると思うので。

Q その意味では本作もそうですね。

うれしいことですよね。ただ、すべての人に認めてもらえるのは無理だと思っています。だからこそ、近しい人や、自分が大切にしたいなと思っている人に評価してもらえるというのが大切だと思います。でも、僕はあまり周囲から認めてもらうということに対しては積極的ではないのかもしれません。

Q 積極的ではないというのはどうしてですか?

例えば映画に出演したとき、自分がこうだと思っていても、観ていただいた方が違うと思ったら、そちらの感想が正解なんですよね。だからこそ、あまり決め込まずに、臨機応変に生きていくのが一番だと思います。10人いれば10通りの評価があるわけで、それに耳を傾けるのは大事だと思います。もちろん、自分にとって絶対譲れないというものは、貫くことは大切ですけれどね。

Q 千葉さんにとって譲れないもの、軸としてブレたくないものは?

筋が通っていないことは、あまり好きじゃないですね。あとは「何でもわかった気にならない」ということは気をつけています。

■哀川翔の器の大きさに憧れ

■哀川翔の器の大きさに憧れ

Q 哀川翔さんが声を当てているバーナバスは、ピーターを悪の道に引き込む役ですが、とても魅力的ですね。

哀川さん、とてもいいですよね。「ジャストセイイエス」じゃないですが、そういった懐の深さというか、器の大きさには憧れます。

Q 本作のどんな部分を観てもらいたいですか?

後半のピーターの仕切りは、前作から観ている人だったら、なんか頼もしくなったというか、ちょっとですが「成長しているんだな」と思ってもらえると思います。それもバーナバスとの出会いが大きいのかなと。とにかく小さなピーターが、逆境に負けずに頑張る姿は、元気を与えてくれると思うので、ぜひ劇場で観てほしいです。
本作の声優発表イベントで「はまり役」との評価に「ウサギがはまり役と言われることがいいことなのか……」と悩まし気な表情を浮かべていた千葉雄大。しかし、近年さまざまな役柄にチャレンジする千葉にとって、本シリーズで“ウサギ”を演じたことも「自分自身を違う世界にポンと投げるような感覚」で知的好奇心をくすぐられる有意義な仕事だったという。それは「わかった気にならない」という自身の生きるうえでの軸に基づいた行動のように感じられる。可愛くておちゃめで、実は男気溢れる……そんなピーターは、やっぱり千葉と被る部分があり「はまり役」と言われることが、なんともしっくりくる。

取材・文:磯部正和 写真:日吉永遠

映画『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』は6月25日より全国公開

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