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のぞきめ (2015)

監督
三木康一郎
  • みたいムービー 72
  • みたログ 495

2.52 / 評価:424件

ツッコミどころの嵐

  • kuk***** さん
  • 2016年4月4日 0時19分
  • 閲覧数 4394
  • 役立ち度 16
    • 総合評価
    • ★★★★★

主演が板野知美さんということで、演技力に対するハードルはうんと下げた状態で観に行ったので、思ったほど板野さんの演技については気にならなかった。強いて言うなら叫ぶときに「ぎにゃー!」と緊張感のない叫び声をあげるのはせめて改善したほうがいいかと。板野さん以外の出演者さんの演技も平均以下。「演技がよかった」と言っている人は申し訳ないがどこをみてそんな評価になるのか不可解であるとしか言いようがない。どう贔屓目にみても40点といったところだろう。

しかしこの映画について特筆すべきはなんといってもそのツッコミどころの多さであろう。とりあえず4~50個はツッコませてほしいところですが、特に気になった数点だけあげましょう。
・「のぞきめ」という怪異は直接手を下さず、人を精神的に追い詰めて間接的に死に追いやるという流れだったのに、最初の男の人だけ死因が「窒息死」。喉に直接泥を詰められて死んだあと、踊り場から落ちてなおかつ胴がねじれて死んだ?ちょっと無理があります。

・その最初の被害者の男の部屋が「ガムテで隙間という隙間をすべて目張りした常軌を逸した状態」、というのを表現するべきなのに、なんかそこらじゅうスッカスカ。あんなガバガバセキュリティではいまいち必死さが伝わらない。同じような設定のホラードラマ「日本の怖い夜」の中の短編、「すきま」ではもっとうまくそれを表現していた。

・盲目のはずの男が目の前に出されたものが本であるとすぐに言及したり、主人公が車の中から家を見た瞬間に窓の向こうから手を振る、など、明らかに盲目ではない感じが目立つ。もしかしたら実は見えていた、という伏線かと思えばそれでもない。

・胴がねじれて死ぬ、という自分の中で印象的な「死」の概念を幽霊が他の人間に対して行うというのはよくある手法だが、では幽霊となる前の人はどうやって胴がねじれて死んだのかとみているとなんと寝返りをうっただけで胴がねじれて死ぬという驚異の胸筋?持ちという落ち。そんな後付けみたいな死に方させるなら最初から「胴がねじれる」なんて設定にしなければいいのに。

・「のぞきめは本当は助けてほしいだけ、話を聞いてほしかった」、という人情落ち、または「そう思わせておいて実は狂気の幽霊」、という後味悪い落ち。ホラー映画の落ちというのはこの2つがメジャーではあるが、前者がラスト近辺で匂わされたので、このどちらかが落ちなんだろうと思ってたら、なんか過去を見せられた挙句引きずり込まれるというわけのわからない落ち。

・「お母様」と言いながら主人公を土の中に引きずり込むゾンビ。幽霊というのははっきりしない存在だから怖いのに、あれではただのゾンビ。しかも引きずり込む理由がさっぱりわからない。映画、「仄暗い水の底から」では幽霊の女の子が母親恋しさに新しい母親を求めるという落ちだったが、あれは「母親が一緒に
いない」という寂しさからだと説明がつくが、この女の子は母親と一緒に埋められてるにも関わらず母親を求めているとはこれいかに?お母様、って・・・いやすぐそこに一緒に埋まってんだろ。

・精神が発狂した患者はふつう精神病棟に入れるのでは?しかも拘束衣も着せずに「よし、落ち着いたな」って・・・馬鹿か。案の定直後目突き刺してるし。

・最終的に主人公の女の子も幽霊化するが、「それ、いつくれるの?」って全くのぞき目に関係ない幽霊として登場。しかも生き埋めのくせにめっちゃきれいにでてくるし。

本来不条理であることがテーマのホラー映画に「現実的じゃない」とツッコミを入れるのは野暮であることは重々承知しているが、度を越すと内容を楽しむ前にツッコミたくなってしまう。


しかし音と映像でびっくりさせる、いわゆるお化け屋敷的な怖さを求めるならまぁまぁかもしれない。しかしそれでも贅沢をいうならのぞく目を強調しすぎ。ある程度の強調は必要だが、「のぞかれる」というのは現実的に恐怖を感じる手法なのに、あそこまでやってしまうとパッと見た瞬間ですでに現実感に乏しく、いまいちこわくない。

この映画は隣にバイキングの小峠さんでもおいて、映画の進行と共に「○○かよ!」と隣でその都度ツッコミをいれてもらいながら観たい映画である。

このツッコミどころの多さは後期の「呪怨」シリーズと似たものを感じるが、後期「呪怨」はあきらかにわざと笑いをとりにきてるシーンがあるのに対し、今作は「監督は真面目にとってるのに非常に笑える」という状態なので、むしろ漫画「彼岸島」に近いかもしれない。

調べてみれば三木康一郎監督は「トリハダ」シリーズの監督だとか。
あんなに怖い作品をつくれるのになぜ今作はこんなことになってしまったのか・・・?

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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  • 笑える
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