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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 (2014)

THE IMITATION GAME

監督
モルテン・ティルドゥム
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  • みたログ 3,523

4.17 / 評価:2,672件

バンザイ!やった!やった!で終わらない

  • fg9***** さん
  • 2017年3月15日 15時50分
  • 閲覧数 436
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

 …あらすじは、解説のとおり。
 1939年、イギリスがドイツに宣戦布告して第2次世界大戦が勃発する。
 天才数学者チューリング(ベネディク ト・カンバーバッチ)は英国政府の機密作戦に参加し、ドイツ軍が誇る暗号機“エニグマ”の解読に挑むのだった。
 作業にはチェスの全英チャンピオンや言語学者など、6人の天才が集められ、情報部のもと、チームは暗号解読を開始するのだった。
 だが、チューリング は勝手に奇妙な機械を作り始めたので、仲間との軋轢が次第に深まってしまうのだった。
 そんな彼をクロスワードパズルの天才ジョーン(キーラ・ナイトレイ)がかばうのだったが……。
 話しは、チューリングの少年時代の1920年代、“エニグマ”の解読に挑む第二次大戦下の1939年、そして、戦後の1951年の3つの時間軸を行き来する。
 で、ジョーンから「孤立してムキになってやっても成果は挙がらないわよ。チームの皆の力も借りなきゃぁ…」と言われて、チューリングもチームの力を信じて更に暗号解読マシン作りに没頭するのだったが、なかなか成果を見い出すまでには至らない。
 上層部からの猶予期間は残り1か月だ。
 チーム内に苛立ちと憔悴が露わになるのだったが、そんなある日、通信傍受係の女性の言葉がヒントになり、遂に“エニグマ”の解読に成功するのだった。
 ここで、バンザイ!やった!やった!で終わらないところに実話の凄みがある。
 それは、解読したことをドイツ軍に悟られてはならないのだった。
 悟られてしまえば、ドイツ軍はまた新たな暗合機を作るだろうから、これまでの苦労が水泡に帰してしまうのだ。
 そんなある日、チームメイトの兄の乗った船がドイツ軍に攻撃されるという事態が発生する。
 弟としては、当然ながらその危機を避けるべく、一刻も早くその情報を伝達したいのだったが、チューリングは目に涙を浮かべて、『No……』と苦渋の選択をするしかないのだった。
 個々人の生き死には切り捨てられ、「ドイツ軍に勝つ」ことのみが最優先されるのだった。
 また、ソ連のスパイをそれと知りながら偽の情報を流すという諜報合戦も実話ならではのものだろう。
 従って、戦後はチームは解散し、すべての関係資料は焼却され、チームの存在さえも闇に葬られることになる。
 それでも、以来チューリングは一人で研究を続けていたが、イギリスでは不法行為であった同性愛で罪に問われ、服役か薬物療法かの二択を迫られ、彼は薬物療法(ホルモン剤投与)を選択し、その副作用故か、それから数年後に自殺を謀って亡くなってしまう。
 時代は半世紀を経て、2009年9月、首相のゴードン・ブラウンが、戦後のイギリス政府によるチューリングへの仕打ちについて、公式に謝罪したそうだ。
 なお、チューリングが開発した暗号解読の機械は『クリストファー』で、彼の少年時代の唯一無二の親友の名前だ。
 その親友がチューリングに言った次の言葉は、劇中で3回ほど使われたのだが、チューリングの人となりを如実に表わすウッテツケの言葉で、また、本作でチューリングを演じたベネディク ト・カンバーバッチにも同じ言葉を贈りたくなる佳作に仕上がっていた。
 『時として誰もが想像しないような人物が、想像できない偉業を成し遂げる。』

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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