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インサイド・ヘッド (2015)

INSIDE OUT

監督
ピート・ドクター
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3.66 / 評価:3,417件

解説

11歳の少女の頭の中を舞台に、喜び、怒り、嫌悪、恐れ、悲しみといった感情がそれぞれキャラクターとなり、物語を繰り広げるディズニー/ピクサーによるアニメ。田舎から都会への引っ越しで環境が変化した少女の頭の中で起こる、感情を表すキャラクターたちの混乱やぶつかり合いなどを描く。メガホンを取るのは、『モンスターズ・インク』や『カールじいさんの空飛ぶ家』などの監督ピート・ドクター。成長という普遍的なテーマと子供の頭の内部という独創的で柔軟な世界が混じり合う、個性的な物語に期待が高まる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

田舎町に暮らす11歳の女の子ライリーは、父親の仕事の影響で都会のサンフランシスコに移り住むことになる。新しい生活に慣れようとするライリーの頭の中では、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカたちが、ライリーの幸せのためという強い気持ちが原因で衝突していて……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
(C)2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

「インサイド・ヘッド」ピクサーの新境地 思春期の戸惑いと成長を脳内アドベンチャーに重ねて描く

 世界初のフルCG長編アニメ「トイ・ストーリー」を1995年にリリースして以来、おもちゃや車、昆虫や魚などさまざまなものに人格を与え、彼らが感情豊かに関わり合う上質のストーリーを紡いできたピクサー・アニメーション・スタジオ。同社の20周年作品で、“感情”そのものを複数のキャラクターで表現するというコンセプトを初めて知ったとき、「今度はそう来るか!」という期待と、「ファミリー層には難解かも?」との懸念が相半ばした。

 物語の外側=人間世界の主人公は11歳の少女ライリー。ミネソタの田舎町で両親の愛を一身に受けてすこやかに育ってきたが、家族で引っ越したサンフランシスコでの暮らしに馴染めず、気持ちが不安定になる。

 この辺から、ライリーの内側=脳内世界のヨロコビ、カナシミ、イカリなど5つの感情たちがダイナミックに動き出す。彼らがいる司令部から、ある事件によってヨロコビとカナシミが放り出され、広大な思い出保管所に迷い込んでしまう。感情の制御がきかなくなったライリーを救うために、ヨロコビたちは司令部に戻ろうと駆け回るが……。

 ライリーの外側で起きるドラマと内側の感情たちによる冒険が、相互作用しながら平行して進む――聞いただけでは複雑そうだが、実際に観てみると、繊細な表現で魅力的に描かれたキャラクターたちと、心理学などを踏まえた深みある設定、創造性に富んだ展開に94分間引き込まれっぱなし。CG描画の面でも、うっとりするほどリアルな質感を伴うサンフランシスコの街並み、柔らかい光の粒で描かれた感情キャラたちの揺れる髪、さりげなく視線をいざなう仮想カメラの滑らかなポジション移動など、技術の進歩を印象づけるビジュアルと卓越した演出センスが随所に光る。

 懸念は杞憂だった。子供ならかわいいキャラたちに歓喜しそうだし、大人なら感情を持て余した思春期を懐かしんだり、わが子や親との関係を愛おしく思ったりするはず。鑑賞後は、頭の中が解きほぐされ、心がふわりと軽くなった。「モンスターズ・インク」「カールじいさんの空飛ぶ家」のピート・ドクター監督にとって本作は、興収・評価の両面で新たな代表作となりそうだ。(高森郁哉)

映画.com(外部リンク)

2015年7月16日 更新

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