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グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 (2014)

GRACE OF MONACO

監督
オリヴィエ・ダアン
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  • みたログ 1,180

3.62 / 評価:762件

解説

ハリウッド女優からモナコ公妃となったグレース・ケリーの華やかなシンデレラストーリーの裏に隠された激動の半生に迫る伝記ドラマ。夫のモナコ大公レーニエ3世と、当時のフランス大統領シャルル・ド・ゴールとの間に起きた国家的危機に立ち向かっていく姿を描く。『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』などのオリヴィエ・ダアンがメガホンを取り、主演は人気女優ニコール・キッドマン。『ロブ・ロイ/ロマンに生きた男』などのティム・ロス、『フロスト×ニクソン』などのフランク・ランジェラらが共演。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

女優を引退しモナコ大公レーニエ3世(ティム・ロス)と結婚した公妃グレース(ニコール・キッドマン)は、アルフレッド・ヒッチコック監督からの新作オファーに心が揺れていた。そんな折、夫の推し進めていた政策が当時のフランス大統領シャルル・ド・ゴールを激怒させ、武力衝突に発展する可能性もある危機に直面。彼女はスクリーン復帰か、家族そして国家のために全てをささげるかの選択に直面し……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2014 - STONE ANGELS
(C)2014 - STONE ANGELS

「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」キッドマンがナルシズムで具現化する、演じ抜いた公妃の姿

 かつて"グレース・ケリーの再来"と言われながら今や起業家と化したグウィネス・パルトロウから庶民的すぎるリース・ウィザースプーンまで、主役候補が現れては消えていく中、監督のオリビエ・ダアンはニコール・キッドマン側からの依頼でスカイプ面談して、即決。こうして始動したモナコ公妃物語は、監督が確信した通り、クローズアップで主人公の心理を物語れる究極のナルシスト、キッドマンのほぼワンマンショーの趣きだ。

 ハリウッドからモナコに嫁いで6年目の、すでに不自由さと孤立が極まった挙げ句の憔悴感、コンサバな王室とその周辺に対するフラストレーション、旧友ヒッチコックから「マーニー」の主役を打診されて女優復帰を決意する時の高揚感と、それが何者かのリークによって頓挫した時の失望感。しかし、モナコがフランスの属国に堕ちかけた時、女優として培った名声を有効利用し、公妃を演じ抜くことで国を守ろうとするグレース=キッドマンは、それ以前とは明らかに目の輝きが違う。受け容れがたかった公妃としての生活が、一転、演じ甲斐のある晴れ舞台に形を変えてその眼前に迫ってきたかのようだ。

 評伝ではお馴染みのグレースと彼女を生涯認めなかった厳格な父親との確執や、今なお謎めいた突然の事故死など、生々しい事実の解明を期待すると大きく裏切られる。これは、いわゆるバイオグラフ映画ではなく、勿論、ドキュメンタリー映画でもない。女優ニコール・キッドマンが強烈なナルシズムをテコに、亡き公妃に自分と同じ演じる快感を見出し、表情で具現化した、ある種の帰依映画。それは、すべての女優に課せられた宿命だろうし、翻って、我々が何気なく重ねている日常の真実かも知れない。誰しも他人がイメージする自分を無意識に演じているという。(清藤秀人)

映画.com(外部リンク)

2014年10月16日 更新

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