ここから本文です

ゴッド・ギャンブラー III (1991)

賭侠Ⅱ之 上海灘賭聖/GOD OF GAMBLERS 3: BACK TO SHANGHAI

監督
バリー・ウォン
  • みたいムービー 0
  • みたログ 38

3.33 / 評価:6件

タイムスリップしてギャンブルします

  • lamlam_pachanga さん
  • 2011年6月18日 19時18分
  • 閲覧数 445
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

『ゴッド・ギャンブラー』が大ヒットした勢いで製作された『オール・フォー・ザ・ウィナー』。このパロディ(と言うよりパクリに近い)映画がオリジナル以上の大ヒットを記録したことで、本家のバリー・ウォンはさらにこれをパロディした(と言うか、かなりの部分をモロにパクッた)『ゴッド・ギャンブラー?』で反撃。狙い通り、こちらもまたまたヒットしたため調子に乗って製作された第三弾が、この『ゴッド・ギャンブラー3』。

で、この映画も当然の如く香港ではヒットしたわけですが、ここまでくると最早何のシリーズなのか訳がわからないことになってます(笑)私見ですが、この映画は『ゴッド・ギャンブラー』シリーズと言うよりも、『オール・フォー・ザ・ウィナー』シリーズと考えた方がいいでしょう。だって、一作目のチョウ・ユンファも、二作目の主人公アンディ・ラウも登場しないし、色々な仕掛けを愉しむギャンブル映画と言うよりも、エスパー(超能力者)同士が暴れるコメディ映画になってますから。

このシリーズを知らない人は、とりあえず『オール・フォー・ザ・ウィナー』→『ゴッド・ギャンブラー?』→本作と観ることをお薦めしておきます(最初の一作は飛ばしても問題はないです)。少なくとも、(本作のために)『ゴッド・ギャンブラー』を観る必要はないかな。

映画の主人公は“賭聖”シン(チャウ・シンチー)。

お調子者の超能力ギャンブラー。元々は『オール・フォー・ザ・ウィナー』の主人公で、『ゴッド・ギャンブラー?』からこのシリーズに合流。本作ではシリーズの乗っ取りに成功し、二作目まではアンディ・ラウへ遠慮してかシンチー独自のブラック・ユーモアは抑え気味でしたが、今回はひとり主演&阿吽の呼吸を見せるン・マンタと共に、やりたい放題に炸裂させてます。

個人的にはですが、最近の『少林サッカー』や『カンフーハッスル』なんかに顕著な、あの「人をゴミとして扱う」黒い感覚は大好きです。勿論、ナンセンス・コメディとしても面白いんですが、個人的にはシンチーの映画って、昨今とかく煩いポリティカル・コレクトネスを吹っ飛ばす「黒い笑い」にこそ面白味があるような気がしてるので。

私が感じる、その「黒の感覚」を垣間見せ始めたのが、この映画。

二作目は「下らないドタバタ」がメインで、あれは多分監督のバリー・ウォンの感性でしょう。90年代前半はチャウ・シンチーが映画スターとして認知され始めた時期ですが、まだまだ現場の主導権を握るには至ってなかったのでしょう。それがこの映画くらいから、ボチボチですが素の魅力も解放しています(映画前半の『カンフーハッスル』そっくりのカンフー・シーンなんかは、まさにチャウ・シンチーの「それ」)。

物語は、真面目に映画を観る人は敬遠した方が良い、支離滅裂なタイムスリップ映画。

二作目終盤、“賭聖”シンに敗北した大軍は、配下の超能力者軍団を引き連れシンの屋敷に復讐へ現れる。シンと大軍、そしてその配下たちは互いの超能力を最大限にまで高めた力をぶつけ合い、伯父(ン・マンタ)を巻き込んだ挙句にその場にいた全員が姿を消した・・・やがてシンは、見慣れない土地で目を覚ますのだが。

このあらすじの通り、今回、ギャンブルとはほとんど無関係です。

一応クライマックスはお約束のギャンブル対決となりますが、それも超能力全開による単なるギャグ合戦ですから、『ゴッド・ギャンブラー』シリーズ本来の醍醐味はない。基本的には子供騙しのギャグが炸裂し、B級感覚に溢れるいい加減さが魅力の映画と言うことですから(これは誉め言葉です。因みに私はそれに大爆笑しちゃいました)。

ただ本作一番の衝撃は、ヒロインに、大陸一の大女優・鞏俐(コン・リー)が登場すること以外にありません。

これはね~、当時、本当に驚きましたよ(笑)

いや、驚いたなんてものじゃない。腰が抜けると言うか、開いた口が塞がらないと言うか。今日の若年層には理解出来ないでしょうが、現在ほど大陸と香港の距離が近くなかったあの頃、大陸の俳優が香港映画に出演するってのは相当珍しかった。それがアクション俳優や喜劇役者ならともかく、バリバリの文芸映画で国際的大女優の鞏俐が登場したんですから・・・目が点とはこのことです(しかも別に誰がやってもいいだろうってなしょーもない役なんですよ、コレが)。

『ゴッド・ギャンブラー』シリーズとして薦めることはしませんが、ラストの妙にホロっとさせる幕切れまで含め、チャウ・シンチーのファンなら必見。そうじゃなくても、肩肘張らずに映画と向き合える人なら、このバカバカしい映画に付き合うのも良いのではないでしょうか。

私は、結構好きですよ(笑)

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 笑える
  • 楽しい
  • ファンタジー
  • 切ない
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ