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スノーピアサー (2013)

SNOWPIERCER

監督
ポン・ジュノ
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2.79 / 評価:826件

解説

『母なる証明』などのポン・ジュノ監督が、フランスのコミック「LE TRANSPERCENEIGE」を原作に放つSF作。新たな氷河期が到来した地球を列車でさまよう数少ない人類の生き残りが、支配層と被支配層に分かれて車内で壮絶な戦いを繰り広げていく。『アベンジャーズ』などのクリス・エヴァンス、『JSA』などのソン・ガンホ、『フィクサー』などのティルダ・スウィントンなど、国際色あふれるキャスティングを敢行。彼らが見せる濃密なストーリー展開に加え、絶望の近未来を具現化した鮮烈なビジュアルにも目を奪われる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

地球温暖化を防ぐべく世界中で散布された薬品CW-7により、氷河期が引き起こされてしまった2031年の地球。生き残ったわずかな人類は1台の列車に乗り込み、深い雪に覆われた極寒の大地を行くあてもなく移動していた。車両前方で一部の富裕層が環境変化以前と変わらぬ優雅な暮らしを送る一方、後方に押し込められて奴隷のような扱いを受ける人々の怒りは爆発寸前に。そんな中、カーティス(クリス・エヴァンス)という男が立ち上がり、仲間と共に富裕層から列車を奪おうと反乱を起こす。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2013 SNOWPIERCER LTD.CO. ALL RIGHTS RESERVED
(C)2013 SNOWPIERCER LTD.CO. ALL RIGHTS RESERVED

「スノーピアサー」キャスティングの妙で見せる、巨大弾丸列車内の階級闘争

 「グエムル 漢江の怪物」で親子を演じたソン・ガンホとコ・アソンが再び親子役で共演。2人のフェチを呼び込む個性顔が味わい深く、多様な人種の中においても、画面の安定度抜群。コ・アソンは怪物に呑まれた時のそのままに成長し、ソン・ガンホの細目をクリクリまなこで補足しながら、映画の中を突っ走る。

 「吠える犬は噛まない」「殺人の追憶」のポン・ジュノ監督はシリアスとユーモアの案配が絶妙とは言いかねるが、それでも韓国の監督としては、シリアスな局面でもユーモアを意図的に忘れない。「スノーピアサー」の笑いをとりしきるのがメイソン女史=ティルダ・スウィントンだ。下層者は上位者に従わなくてはいけません、と言う説教に帽子と靴を引き合いに出して、とても楽しそうである。日本人も生き残りのメンバーに入れてもらえたようで、ニホン語も聞こえてくる。笑ったのは、ほら、仏像返すよ、だった。寿司バーもある。生存のための個数計算によって、水槽で増えた魚を捌いて寿司にする<特別な日>が設けられているのだ、階級上位者には。

 地球温暖化を食い止めるための切り札として空中散布された薬品によって、地球は想定外の冷却が進み、一気に氷の世界と化して、生物はことごとく死滅する。動くものはただ一人の男、ウィルフォード(エド・ハリス)が開発した永久エンジン搭載の巨大弾丸列車のみ。このノアの方舟列車版が地球を周回し続けている。炭鉱坑内を思わせる煤けた最後尾車両は人々がすし詰めだ。ここから上をめざす反乱部隊の青年エドガー役が炭鉱の町からダンサーとなった「リトル・ダンサー」の少年=ジェイミー・ベルというのがキャスティングの妙。(滝本誠)

映画.com(外部リンク)

2014年1月30日 更新

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