ここから本文です

上映中

セラヴィ! (2017)

LE SENS DE LA FETE/C'EST LA VIE!

監督
エリック・トレダノ
オリヴィエ・ナカシュ
  • みたいムービー 104
  • みたログ 173

3.55 / 評価:130件

解説

『最強のふたり』『サンバ』の監督コンビ、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュがメガホンを取ったヒューマンドラマ。ベテランのウエディングプランナーを主人公に、結婚式の一日をユーモラスに描く。『みんな誰かの愛しい人』などのジャン=ピエール・バクリ、『この愛のために撃て』などのジル・ルルーシュ、『愛しき人生のつくりかた』などのジャン=ポール・ルーヴ、『やさしい人』などのヴァンサン・マケーニュらが出演。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ウエディングプランナーとして、30年にわたって多くの結婚式を手掛けてきたマックス(ジャン=ピエール・バクリ)は引退を考えていたが、ピエールとヘレナというカップルのオファーを受けてルイ13世が所有していた城での挙式の準備に取り掛かる。いつものようにスタッフを集め、カメラマンやオーケストラ、会場を飾る花などを手配するマックス。そして式の当日を迎えるが、シワだらけのシャツを着たウエイターや新婦を口説くスタッフらのせいで式はめちゃくちゃになる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE
(C)2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

「セラヴィ!」笑えない事態が、笑いを生む。人間愛に溢れたドタバタコメディ

 コメディは当たりハズレが大きいけれど、この映画は当たりだった。ラッキー! 「最強のふたり」監督コンビが、ある結婚式の一日を描いた狂騒劇だ。

 この道30年のウェディングプランナー、マックス(ジャン=ピエール・バクリ)が、古城を貸し切ってのゴージャスな結婚式をプロデュースすることに。式の当日、大勢のスタッフと食材も揃い、準備万端……と思いきや、次から次へとトラブルが起こる。

 多国籍なスタッフたちはイマイチ頼りなく、そもそも新郎が究極に自己チューでいけ好かない。右腕のはずの部下はバンドのヴォーカルと罵り合いの大ゲンカ。メインの肉は腐り、バンドメンバーは倒れ、さらに停電が――?!

 あらゆる災難が、このとき、この場に降り注ぐ。笑えない事態が、笑いを生む。その状況が主人公マックスを中心とする、複数の視点で切り取られながら、現在進行形で進んでいく。王道だが大味ではなく、小気味よいスピード感とハラハラもある。マックスは降りかかるピンチを乗り越えられるのか? ブッと吹き出しつつ見守ってほしい。

 臨時ウェイターとして雇われるマックスの義弟に、「女っ気なし」(11年)のヴァンサン・マケーニュを配したのもナイス。オドオドと自信なさげな外見とうらはらに、なにをしでかすかわからない「こじらせアラフォー男」(ちょっとウザい)が、事態をさらにややこしくする。

 もちろん、ただのドタバタ劇では終わらない。スタッフたちのダメ加減についにキレたマックスは、しかし最後の最後で、思わぬどんでん返しをくらう。人間愛に溢れた作品でありつつ、多民族国家であるフランスの光と影、そして人を「労働力」としか見なさない雇用主の視線のいびつさという、どこの世界にも共通する問題を含んでもいる。どんなときも「その人」自身にしっかり目を向けることの大切さを、本作はほんのり示唆している。(中村千晶)

映画.com(外部リンク)

2018年6月28日 更新

本文はここまでです このページの先頭へ