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バベル (2006)

BABEL

監督
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
  • みたいムービー 8,424
  • みたログ 1.5万

2.94 / 評価:3,674件

解説

モロッコ、メキシコ、アメリカ、日本を舞台に、ブラッド・ピット、役所広司らが演じるキャラクターが、それぞれの国で、異なる事件から一つの真実に導かれていく衝撃のヒューマンドラマ。『アモーレス・ペロス』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が、言語、人種、国などを超え、完成度の高い物語を作り上げた。名だたる実力派俳優たちが名演を見せる中、孤独な少女を演じ、海外のさまざまな賞に名前を連ねる菊地凛子の存在感のある演技に、目がくぎ付けになる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

モロッコを旅行中のアメリカ人夫婦のリチャード(ブラッド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)が、突然何者かによって銃撃を受け、妻が負傷するという事件が起こる。同じころ、東京に住む聴覚に障害を持った女子高生のチエコ(菊地凛子)は、満たされない日々にいら立ちを感じながら、孤独な日々を過ごしていた……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) 2006 by Babel Productions,Inc. All Rights Reserved.
(C) 2006 by Babel Productions,Inc. All Rights Reserved.

「バベル」その激しさに圧倒されるが、ディテールの詰めが甘い

 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督は処女作「アモーレス・ペロス」以来、常に人の心の叫びを映画にしてきた。「バベル」でも、ずっと抱えてきた声にならない声が、事件をキッカケに大きな叫びに変わる。手持ちカメラはドキュメンタリーのような臨場感で観客に迫り、登場人物の思いがダイレクトに伝わってくる。その激しさに圧倒され、観終わった後はなかなか席から立ち上がれない。特別な才能を持った監督である。にも関わらず今年の賞レースで「バベル」の評価が真っ二つに分かれたのは、深く感動する人々がいる一方、彼の作品には毎回激しさしかなく力わざの演出で、激しさに圧倒されるのと感動とは違うものだ、と考える人々がいたからだ。

 たとえば人種や言語が違っても抱える思いは同じ、というテーマで3つの家族、3つの国のエピソードを平行させるにしても、それぞれの物語を繋ぐものが一つの銃だけというのは単なるつじつま合わせにしかならない。必要なのはつじつまではなく必然性なのだが、イニャリトゥはこの突き詰め方が弱い。つじつまと必然性は異なるものなのだ。だからフィクションであるにも関わらず、彼の作品ではドキュメンタリーのように映ったものがすべてとなり、本来あるべき映画的行間を音楽が埋めてしまっている。しかもこれが作品にピッタリの“語る”音楽だけに、観客の方も細かいことは忘れ、“観た”気になってしまう。ダイナミックなところが持ち味でもある監督だが、もう少し作品が作り手に語りかけるディテールに敏感になれば、彼の素晴らしい才能はもっと大きな花となって開くはずだ。(木村満里子)

映画.com(外部リンク)

2007年4月26日 更新

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