ここから本文です

パンズ・ラビリンス (2006)

EL LABERINTO DEL FAUNO/PAN'S LABYRINTH

監督
ギレルモ・デル・トロ
  • みたいムービー 1,141
  • みたログ 4,640

3.85 / 評価:2,139件

泥に咲く蓮の花

  • red***** さん
  • 2018年9月16日 14時16分
  • 閲覧数 271
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

十年以上前に観た時には、ただ気持ち悪く絶望的な映画だと思い、
観たことさえ後悔した。今回、シェイプ・オブ・ウォーターの二本立てがあり、パンズ・ラビリンスは再び観るか、避けるか、とても迷った挙句、ここのレビューを見て、ある人のハッピーエンドだったと気付いたと言う感想で、もう一度リベンジして観た。
一言で言えば「血」、たくさんの血が流れる映画。
なんのために血を流すのか?男達はプライドと利権とを奪い守る争いで血を流し、母は子を産み落とすために血を流し、主人公のオフェリアは、子供ながらも、母と弟のために自分の血を流した。
この物語が少女の幻想なら、母のベッド下の不思議な植物マンドラゴの根は存在しないはず、パンズの世界は実在だと思った。
マンドラゴには、母のためにオフェリアはリアルな自分の血を与えた。
そして、生まれて間もない一番無垢な弟の血を流させることを拒否した。
この世では弱い存在の少女が、更に弱い弟を守ろうとした。オフェリアの魂の気高さが証明されたことで、彼女は本当の自分の王国で幸せに暮らす。
この戦争で悲惨な世界だけがリアル?パンの生きる世界も実在すると思えば、やっと、オフェリアの幸せを受け入れられた。
それにしても、オフェリアが試練に挑む時の、地下の蟲がうごめく汚泥を進む様、晩餐の料理の番人の狂気や、生理的に耐え難い映像が散りばめられています。でも、本当に生理的に耐えがたく恐ろしいのは人間が人間にする所業。自分はまともで立派だと考え、まだ赤ん坊の息子すら、自分の存在を後世に語り継ぐ道具だと思ったまま、戦争に明け暮れ死んだ男。
映像からは嫌悪感のジェットコースターに乗せられました。
それと同時に、怖いもの見たさの魅力に引きずられてもいきます。
そして、あんなに賢いオフェリアが、なぜパンの約束を破り葡萄を食べたのか?彼女も完璧ではなく欲望に流されたのか?疑問はありました。
それでも、泥の中に咲く華のように、オフェリアは美しいと思いました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • ファンタジー
  • 不思議
  • 不気味
  • 悲しい
  • 絶望的
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここまでです このページの先頭へ