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ブラック・スキャンダル (2015)

BLACK MASS

監督
スコット・クーパー
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3.12 / 評価:1,290件

実話映画の醍醐味とは

  • もふぁ さん
  • 2017年2月7日 23時40分
  • 閲覧数 1061
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

ジョニー・デップがそれほど好きではない。
彼の作品選びが、どーにも好きではない。
特に、ここ数年の彼は、演技というよりは、キャラクターのようで。
どれもこれも、ジョニー・デップというキャラクターが演じているようだった。
人を小馬鹿にしてようなキャラクターばかりで、観るのも失せておった所、
久しぶりに、まともな人間の役をするのか・・・と気になっていた。

まともな人間では無かったけれど、久しぶりに、唸る演技を見せてくれた。

私は、昔、マフィアものに一時はまりまして、
あらゆる作品を観てきたけれど、「アンタッチャブル」のアル・カポネを演じたデニーロ様が、最高のマフィアだと思っていた。
 
今回のジミーを演じたジョニー・デップは、本当に、背筋が凍るような怖さのある、マフィアを演じ、デニーロ様に張り合う怖さ。

静かな冷酷さと、狂気染みた愛情。

 子供を巡っての奥さん(恋人?)との口論。 
彼女の手を握りながら、「何を言った?」と冷たく問い詰める。
ステーキソースのレシピについて問い詰める場面。
ジョンの妻の部屋に行き、彼女の頬に触れる場面。

そんな恐怖におののくシーンが、これでもか・・・と描かれていく。
もういいです・・・・もう、十分です。
・・・とこちらが、白旗をあげたくなってくるような、恐怖の連続。


けれど、いかんせん、それだけなのが、この映画の勿体ないところ。
マフィアのボスの恐怖だけが描かれ、その人間性や、
ジミー、その友人のFBI捜査官ジョン、そしてジミーの弟の関係性が、
イマイチ、よく分からない。

  3人にある「絆」を感じさせる場面がなく、ジミーの恐怖以外の魅力が描かれているワケではないので、その関係性が浮き彫りにされず、
一体何の絆が、3人に存在したのか分からないままなのだ。

 逆を言えば、それが真実なのかも知れないとも思う。
人間性などと、甘い部分など、彼には存在しなかった。
そう考えると、ジョンもまた絆などではなく、自分の利益のために、
ジミーを利用し続け、弟は、ひたすらに兄弟という「血」に呪われていたということになる。

 もし、その辺りまで描かれていたら・・・・と、
やはり、冷酷な悪をひたすらに描く中にも、人間の弱さや感情を求めてしまう。

いずれにせよ、そういった感情を排除した作品であるが故、
ジョニー・デップ以外の俳優さんが非常に勿体なく感じる。

カンパーバッチにしろ、ジョエル・エドガートンにしろ、ケヴィン・ベーコンにしろ、もっと出来る子なのよ!!と叫びたくなった(笑)

 あとは、マフィアとして上り詰める割に、その疾走感がないというか・・・。
こじんまりとしているというか。

疾走感も、失速感もなく・・という感じ。


まぁ、実話ということなので、実際はそんなものかも知れない。
 

実話だからこそ、もう少し、その人物像や関係性を、
観たかったかな。
特に、同じように育ちながら、兄と弟で、どうしてこうも、
道が違ってしまったのか。
 
実話の表面では見られない部分を掘り下げて知る事が出来る。
これが実話映画の醍醐味だと個人的には思うので、
そういう意味からいうと、この作品は、不十分だったかも知れない。

けれど、それ以上に、ジョニー・デップの演技に、魂を持っていかれたので、
文句は言うまい。




ちなみに、日本で1番怖いやくざは、

今のところ、「凶悪」のピエール瀧様です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 不気味
  • 恐怖
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