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ベティの小さな秘密 (2006)

JE M'APPELLE ELISABETH/CALL ME ELISABETH

監督
ジャン=ピエール・アメリス
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3.85 / 評価:53件

ベティの一週間

日曜日、幽霊屋敷怖くて入れないよ。お姉ちゃんが寄宿学校へ行っちゃった。両親がまたけんかしてる。

月曜日、新学期初日。顔に痣のある転校生がきたよ。仲良しの犬ナッツを金曜の夜までに引き取らないと処分されちゃうんだって。家政婦ローズの辛い過去。

火曜日、精神病院から脱走した青年イヴォンを納屋に匿ったよ。ママが出て行っちゃった。

水曜日、イヴォン見つかりそうになり危機一髪!イヴォンは私が守らなきゃ。でもパパも淋しそう。

木曜日、ママ私好きな人が出来たの…。父「納屋片づけるから」な、なんだって―!?イヴォンを逃がすよ。

金曜日、イヴォンにもう会えないし、学校で笑いものにされたし、ナッツのことパパに説得できなかった。もー死にたいよー!からのイヴォンとの再会。犬のナッツも連れ去って、ふたりと一匹の幽霊屋敷を目指しての冒険。

土曜日、幽霊屋敷ももう怖くない。ベティはエリザベス(ちょっぴり大人)になる。


これはベティの人生の中で最も特別な一週間の物語。

「キッド」や「ペーパームーン」に代表される成人男性と子どもの交流ドラマが好きなので観てみました。期待よりはベティとイヴォンの交流は浅かったな。むしろ父親との交流も多く描かれていて、ベティとイヴォン、ベティと父親の二つの関係は同じくらい重きを置かれていたんじゃないかなと思います。

最後、家族に見られる中でイヴォンがベティを抱えているシーンで終わります。この後はイヴォンが父親にベティを渡すことが自ずと予想されます。純真無垢なイヴォンから大人の象徴の父親へ。
観賞中、父親が「イヴォンは私以外には危険はない」と言っていたり、イヴォンが父親に怯えたりする理由がよくわからなかったのですが(父親は患者に悪さするような人には見えないし)、このことを考えるとなんとなくわかる気がします。

ストーリーは途中までは良いけど、最後があっさりしすぎている印象。「もう問題はなくなったわ」ってなにが?一日二日で夫婦仲がよくなるわけでもないし。イヴォンが屋上に行ったのもなんで?が残ります。
脚本家は「アメリ」をはじめとするジャン・ピエール・ジュネ作品に多く関わっているギヨーム・ロラン。ジュネ作品が大好きな私としては今後も目が離せない脚本家です。


役者の演技は皆とても素晴らしく、イヴォンを演じたバンジャマン・ラモンは保護欲をそそる精神疾患の青年を巧く表現していました。父親役のステファーヌ・フレスは大人の複雑さを上品に表していたし、何よりも主人公ベティの多感な時期の少女の強さと弱さを演じたアルバ・ガイア・クラゲード・ベルージは子役ながら凄い!
彼女は「最強のふたり」にも出ていたみたいで、何役だったんだろ?思い出せない・・・。
この作品から5年後の作品だから大きくなったんだろうな。


できれば「ミツバチのささやき」「シベールの日曜日」「ウィズ・ユー」等と比べてみたいのですが、この3作はいまだ観ていません。
代わりに私が思い浮かんだのは「ブラックブレッド」というスペイン映画です。ベティの子の顔が「ブラックブレッド」の主人公の少年と似ているというか同じ系統でつい思い浮かんでしまいました。
どちらも子どもの成長物語で、青年との交流があり、片親の不在、美しい木々の風景などの類似点があります。
ストーリーは「ブラックブレッド」の方がかなり暗く重いです。
辛い現実を少年少女はどう見るのか、一口に大人になると言ってもその形は様々なのだと思いました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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