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レディ・プレイヤー1 (2018)

READY PLAYER ONE

監督
スティーヴン・スピルバーグ
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4.11 / 評価:3,880件

解説

スティーヴン・スピルバーグがアーネスト・クラインの小説を映画化した、仮想ネットワークシステムの謎を探る高校生の活躍を描くSFアドベンチャー。2045年を舞台に、仮想ネットワークシステム「オアシス」開発者の遺産争奪戦を描く。主人公を『MUD マッド』『グランド・ジョー』などのタイ・シェリダンが演じる。共演は、オリヴィア・クック、マーク・ライランス、サイモン・ペッグ、T・J・ミラー、ベン・メンデルソーン、森崎ウィンら。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

2045年、人類は思い浮かんだ夢が実現するVRワールド「オアシス」で生活していた。ある日、オアシスの創設者の遺言が発表される。その内容は、オアシスの三つの謎を解いた者に全財産の56兆円とこの世界を与えるというものだった。これを受けて、全世界を巻き込む争奪戦が起こり……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED

「レディ・プレイヤー1」VRワールドの快楽と危険性を「1941」級に崩壊したパワーバランスで描く!

 俳優の故デニス・ホッパーいわく「スピルバーグがすごいのは『シンドラーのリスト』(93)を作れてしまうその実績にある。上映時間が3時間を超すモノクロのホロコースト映画なんて、そんな企画がハリウッドで通るのは彼だけだ」。

 そう、ライツ(権利)の壁を超え、人気キャラクターが怒涛のごとく登場する最新作「レディ・プレイヤー1」もまた、巨匠スティーブン・スピルバーグの偉大さを象徴する一本といえるだろう。実績のない監督がこんな企画に手を上げても「お帰りください」と拒絶されるのがオチ。ところが本作に加え、ジャーナリズムの尊厳に迫った社会派「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」を同時進行で仕上げてしまうのだから、その天才ぶりに思いをめぐらせただけでめまいが起こりそうだ。

 アーネスト・クラインが2011年に発表した原作小説「ゲームウォーズ」は、VR(仮想現実)ワールド内に隠された開発者の遺産をめぐり、登場人物たちが争奪戦を繰り広げるデジタル時代の「宝島」だ。しかし本作が最も衝撃的だったのは、世界の名だたるアニメやコミック、映画のキャラクターを一堂に集め、加えて有名映画やゲームの舞台までをも再現し、ポップカルチャー大集合の狂騒をもたらしたところにある。映画と原作とでは出てくるキャラに異同はあるが、スピルバーグはそんなポイントを見事に踏襲し、誰もが実現不可能と思われた映像化を果たしたのだ。

 とはいえ、キャラ大集合だけがこのSF超大作の本質ではない。そこにはVRというオルタナティヴな世界に対する、スピルバーグなりの思想が太い軸としてある。かつて「ジュラシック・パーク」(93)や「マイノリティ・リポート」(02)がそうだったように、氏は人為的な事象コントロールを是とせず、そんなテクノロジーの窪地に足をとられてしまう危険性に肉薄している。

 だがいっぽうで、監督はVRの快楽性をノリノリの演出で魅せるのだから悪趣味だ。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(85)のデロリアンや「AKIRA」(88)の金田バイクが入り乱れるドラッグレースは視覚的な興奮をビキビキに放っているし、そういう意味では笑いを標榜しながら、大スペクタクルを描くためにそれを放棄した戦争コメディ「1941」(79)級にパワーバランスの崩壊した作品といえるだろう。ネガティブな物言いに思えるかもしれないが、スピルバーグを愛する者としては最大級の賛辞だ。まぁ、あえて難点を挙げるとするなら、劇中に登場するシークレット巨大メカが本家よりもカッコいいところか。(尾崎一男)

映画.com(外部リンク)

2018年4月12日 更新

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