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ワンダー 君は太陽 (2017)

WONDER

監督
スティーヴン・チョボスキー
  • みたいムービー 960
  • みたログ 2,488

4.42 / 評価:2,005件

解説

R・J・パラシオの児童小説を、『ウォールフラワー』などのスティーヴン・チョボスキーが映画化。外見からわかる先天性の障害がある少年が、困難に立ち向かう姿を描く。主人公に『ルーム』などのジェイコブ・トレンブレイ、彼を愛情深く支える両親を『エリン・ブロコビッチ』などのジュリア・ロバーツと『ミッドナイト・イン・パリ』などのオーウェン・ウィルソンが演じる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

生まれつき顔立ちが人と違う少年オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は、幼いころから自宅で母のイザベル(ジュリア・ロバーツ)と勉強してきた。10歳になり学校に通い始めた彼は同級生と仲良くしたいと願うが、じろじろ眺められたり避けられたりする。しかし彼の行動が、周囲の態度を少しずつ変えていき……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.
(C)2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.

「ワンダー 君は太陽」「人と違う」顔の少年が広げる、やさしさの波紋

 この映画の紹介文や予告編を見たことがあるなら、“泣ける”作品であることは容易に想像がつくだろう。しかし、この映画はおそらく、予想より遥かに先を行く感情的な繊細さと深さを持っていて、とてつもなくやさしい。涙を留める努力は徒労に終わるだろう。あらゆる方向から絶妙なさじ加減で、あなたの涙腺を絶え間なく刺激するからだ。

 10歳のオギーは宇宙に憧れ、「スター・ウォーズ」をこよなく愛し、両親と姉の愛情に恵まれた少年だ。だが、彼は普通の子ではない。遺伝子の先天性疾患で、変形してしまった顔の持ち主なのだ。27回の整形手術に耐えて「マシになった」ものの、宇宙飛行士のヘルメットを脱ぎたがらない彼は、初めての学校生活で困難にぶち当たる。

 「人と違う」というだけで理不尽な反応を招いてしまう少年が、内面の魅力を武器に成長していく物語は、観客の共鳴を呼んで輝く。想像を超えた展開がやって来るのは、第一章の「オギー」というパートが終わった後のこと。物語はオギーを主軸に置きながら、オギー最優先の家庭で「手のかからない子」を演じてきた姉の「ヴィア」、彼女の親友「ミランダ」、そしてオギーの魅力にいち早く気づきながら、過ちを犯してしまうクラスメイトの「ジャック」へと、主観を移して語り直されるのだ。ここで驚嘆すべきは、子ども時代と思春期の感情(とりわけ友情)がどんなものかが非常によく描かれ、演じられていることだ。オギーが周囲に広げる成長の波紋に、それぞれの立場と葛藤に触れて思い知らされる。誰だって、なりたい自分と現実の自分とのギャップに苦しみ、もがいているのだ。

 この映画に欠点があるとすれば、あまりにも口当たりのいい世界観だろう。子ども版「エレファント・マン」とも呼ばれる作品だが、実話ベースではなく醜悪さもない。街で顔面が変形した子に出会ったとき、対応を誤ったと感じた作者が想像力とリサーチの上で書いた、ベストセラー小説が原作だ。現実はきっと、もっと厳しい。けれど「正しいこととやさしいことの間で迷ったら、やさしさを選べ」というメッセージを丁寧に踏襲しているこの映画は、リアルな感情の宝庫なのだ。まずは知ることが、やさしさの源泉になる。この物語から知り、汲み取ったリアルを自分のものにすることが、この世界の素晴らしい“ワンダー”につながるはずだ。(若林ゆり)

映画.com(外部リンク)

2018年6月7日 更新

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