ここから本文です

上映中

万引き家族 (2018)

SHOPLIFTERS

監督
是枝裕和
  • みたいムービー 1,845
  • みたログ 3,492

3.85 / 評価:2,688件

視線

  • やまし さん
  • 2018年6月14日 23時04分
  • 閲覧数 1604
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

「万引き」とは「視線」を盗む行為であり、社会の底辺にいる「見えない」人々に与えられた特権である。
鏡越しに店員の視線を確認する城桧吏、その視線の間に割り込むリリー・フランキーの仰角と、冒頭の視線劇は悪くない。効果的に使われる俯瞰のショットも良いがちょっと多用し過ぎか。

佐々木みゆとの出会いは音から。彼女のショットはベランダの目隠し越しに。
手狭な家の雑多感をまず見せてから佐々木の傷を、背後にある台所(2間続き)の椅子に座る安藤サクラに目撃させる。安藤は立ち上がり、右に移動し、直視を避けるようにガラス越しにそれを覗き見る。

傷の刻印による共鳴。佐々木と安藤のそれは良い。松岡と池松のそれは陳腐(松岡には「見られたい」という欲望があるが、それが復讐の手段にすり替えられるのが残念)。城とリリーのギプスに至っては演出の放棄としか思えない。

服を燃やすという作業を背後から皆で見る、というのは無神経過ぎやしないか。ここでタイピンやらの「私の宝物」を皆が出し合って、だが皆がそっぽを向いたまま合切燃やす、くらいの屈折がほしい。その後なら「見えない火」を皆で見上げる、という鳥瞰ショットが活きてくるのでは。

マジックミラーからの連想で松岡が鏡に映った佐々木に語りかけるのは良い。ならば面会室のアクリル板やバスや車の窓ガラスをもっと効果的に使えないものか。釣りや雪だるまなど不要。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 未登録
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここまでです このページの先頭へ