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嫌われ松子の一生 (2006)

MEMORIES OF MATSUKO

監督
中島哲也
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3.87 / 評価:2,152件

解説

『下妻物語』の中島哲也監督が、山田宗樹の同名ベストセラー小説を映画化した異色のシンデレラストーリー。壮絶で不幸な日々を過ごしながらもハッピーな人生を目指して奮闘する、川尻松子の波乱万丈な生き様をつづる。教師からソープ嬢、殺人まで犯してしまう松子に『電車男』の中谷美紀がふんし、転落人生を送る女性の悲哀をコミカルに演じる。ベテラン俳優からお笑い芸人まで30人を超える豪華有名人の出演シーンも見逃せない。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

昭和22年・福岡県大野島生まれの川尻松子(中谷美紀)は、お姫様みたいに幸せな人生に憧れていた。しかし、20代で教師をクビになり、エリート街道から転落、家を飛び出して風俗嬢になってしまう。その上ヒモを殺害して刑務所へ送られ、壮絶な不幸の連続にまみれた波乱万丈の人生を送ることになる……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2006 「嫌われ松子の一生」製作委員会
(C)2006 「嫌われ松子の一生」製作委員会

「嫌われ松子の一生」映画に物語は重要か?という挑発的な問い

 なんて映画だ。とにかくすべてにおいて過剰。最後の1秒までこれほど作者のエナジーがぎっしり詰った作品は稀ではないか。アニメーション合成をはじめとする隙間のない映像処理と、ミュージカル手法に代表される無数のギミック。伝統的映画作法とは徹底的に無縁であるのに、なぜか正統派古典の香りさえ漂わせて観客を滂沱させるのだ。

 こんな二律背反な物言いになるのは「目に訴える表現」と「語られるストーリー」との、あまりにもあまりな乖離のせい。正直、物語だけ採ってみると、主人公・松子の一生には何の新しさもない。淪落した女教師が生活力も社会性もない男たちに惚れて捨てられ無茶苦茶にされ、身を売り人を殺し揚げ句の果ては野垂れ死ぬ……まさしく幾百年繰り返されてきた三面記事的事件の連続。

 しかし中島哲也はそこにこそ、いま映画にするべき理由を見つけたのではないか?

 本作は「物語なんて映画にとってそれほど重要なものだろうか?」という挑発的問いかけである。陳腐な紋切り型を起点としながら、いかに独自の表現が展開できるか。凡庸さの中からいかに真の感動を引きだせるか……。それは“新しいものなど何もない”という地点から新しいものを始めなければならないという、いわばポスト・モダン的宿命に向きあう作家の真摯な意思表明といっていいだろう。(ミルクマン斉藤)

映画.com(外部リンク)

2006年5月25日 更新

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