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映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 ~サボテン大襲撃~ (2015)

監督
橋本昌和
  • みたいムービー 201
  • みたログ 955

3.98 / 評価:1,460件

新生活応援賛歌!もっと見たいメキシコ編!

  • shu***** さん
  • 2015年4月30日 21時13分
  • 閲覧数 1863
  • 役立ち度 17
    • 総合評価
    • ★★★★★

話の性質上、どうしてもオチの読める内容である。過去作品と比べれば扱われる話のスケールも然程ではないが、笑い声を沢山聞くことができる作品だった。例年通り、ひろしが体を張るシーンの多くは子供うけが良い。

本作の特徴は、敵組織の不在と話のわかりやすさだ。
環境に適応するという意味合いなのか、今回のサボテン騒動には、黒幕となる人物や組織が存在せず、人対人で争う映画ではない。時系列については、春日部から引っ越すまで、メキシコでの新生活、事件、事件解決後と再転勤を示唆するエピローグまでのそれぞれが独立的で、お子様にはより分かりやすく、クレヨンしんちゃんを全く知らない方でも話についていくことができる。

テーマ自体も面白い。
本作が「クレヨンしんちゃん」でなければならない理由は何か。それは、旅行ではなく、引っ越しであるという点だろう。冒険ではなく、生活なのである。あれほど春日部に馴染みのある一家が、春日部を離れた後どのように振る舞ったかが本作にはある。我々が悩み、適応しなければならない引っ越しという節目を、クレヨンしんちゃんという底抜けに元気な作品が扱ったことは、新生活に挑む全ての人間に送られた熱烈なエールに思えた。

自分が恐れていたのは「やっぱり春日部に帰りたい」「俺たちは春日部じゃないとダメだ」とよくあるパターンに落ち着くことだったが、それを憂慮する場面は全くなかった。全面に押し出されたのは、新生活に全力で挑んでいく家族の姿であったことが最大の好感であり、長編としてのバランスの良さを感じられた。舞台のメキシコと奇抜すぎず超人的すぎないオリジナルキャラクターたちの魅力、パニック映画さながらのめまぐるしさと現実的な問題に向き合う尺の割き方、予想より長くメキシコに滞在させ、静かなエピローグに着地させた点にも作品としての丁寧さがある。総じて内容の奥深さこそないが、決して刹那的なインパクトだけに留まる作品ではない。劇場版しんちゃんでは、個人的に一番好きになれた作品になった。SHIN-MENのような規模で、メキシコ編クレヨンしんちゃんのエピソードを制作してほしいぐらいだ。興味のある方はクレヨンしんちゃんのご意見・ご感想に要望を投稿してほしい。

子供たちの笑い声を聞くことのできる作品であること、番組が対象とする親子連れの鑑賞に耐えうる水準の作品であることに疑いはない。観客のまとまった反応がわかるのは映画館だけ、それもこの連休がピークなので、興味のある方はこの連休での鑑賞がオススメである。

詳細評価

物語
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