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縞模様のパジャマの少年 (2008)

THE BOY IN THE STRIPED PYJAMAS

監督
マーク・ハーマン
  • みたいムービー 739
  • みたログ 1,441

4.05 / 評価:553件

解説

ナチス将校を父親に持つドイツ人少年と強制収容所内のユダヤ人少年との友情と哀しい運命を描いた心揺さぶる人間ドラマ。ジョン・ボイン原作の世界的ベストセラーを、『ブラス!』『リトル・ヴォイス』のマーク・ハーマン監督が映画化。主人公となる二人の少年をオーディションで選ばれたエイサ・バターフィールドとジャック・スキャンロンが演じ、デヴィッド・シューリスやヴェラ・ファーミガといった実力派が脇を固める。人種など問わない純粋な友情と、戦争がもたらす子どもたちの宿命に胸が痛む。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

第二次世界大戦下、8歳の少年ブルーノ(エイサ・バターフィールド)は、ナチス将校の父(デヴィッド・シューリス)の栄転でベルリン郊外に引っ越すことになる。裏庭の森の奥、鉄条網で覆われた場所を訪れたブルーノが出会ったのは、縞模様のパジャマを着た少年シュムエル(ジャック・スキャンロン)だった。二人は友情を育むが、ある日ブルーノはシュムエルを裏切ってしまい……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2008 Miramax Film Corp All rights reserved.
(C)2008 Miramax Film Corp All rights reserved.

「縞模様のパジャマの少年」悲劇に投げ込まれる人間の愚かさを、少年の無邪気さ、幼さに置き換えて警告

 8歳の子供の現状認識力はどの程度のものなのだろう。映画を見ている間中、それが気になった。主人公ブルーノは8歳。父親はユダヤ人収容所の所長だが、もちろん両親は仕事の内容を息子に話さない。だが学校にも行けず、友だちもいない官舎の生活に退屈しきったブルーノの視線は、遊びの対象を求めて周囲の観察をやめない。そして、立ち入りを禁止されている裏庭から森を抜けて、農場だと教えられた収容所のフェンスに辿り着き、縞模様のパジャマを着たユダヤ人少年シュムエルと友だちになるのだ。

 ブルーノは子供なりに、ぎごちない大人たちの態度から秘密の匂いを嗅ぎ取っている。祖母が父の出世を喜んでいないこと。台所で働く老人が昔は医者でズボンの下から縞のパジャマが見えること。農場に近づくなと異常に神経をとがらせる母が、いつしか父と喧嘩ばかりしてふさぎ込んでしまったこと。だが友だちが出来た嬉しさでブルーノはこれらの疑問について考えることをやめてしまう。そして彼のこの無邪気さが、漠然とした不安となって映画を覆っていく。ユダヤ人でもなく、後に戦争責任を追及される大人でもないブルーノは、言ってみればこの映画の登場人物の中で一番安全に守られた存在のはず。それなのになぜこれほどに不安で緊張するのか。それは、ブルーノの中に真実を直視しようとしない一般大衆、即ち自分を見たからかもしれない。直接禍が及ばないかぎり、真実に蓋をして問題を先送りし、結局は取り返しのつかない悲劇に投げ込まれる人間の愚かさを、8歳の少年の無邪気さ、幼さに置き換えて警告している。皮肉なタイトル共々、怖い映画だ。(森山京子)

映画.com(外部リンク)

2009年8月6日 更新

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