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(500)日のサマー (2009)

(500) DAYS OF SUMMER

監督
マーク・ウェブ
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3.79 / 評価:1,757件

解説

運命の恋を信じる男と信じない女が繰り広げる、ちょっぴりほろ苦くてユニークな恋愛コメディー。『セントアンナの奇跡』のジョセフ・ゴードン=レヴィットふんする男性の視点から、愛する人との異なる恋愛観に翻弄(ほんろう)される20代の男のリアルな姿をつづる。キュートな相手役には、『ハプニング』のゾーイ・デシャネル。初メガホンを取ったマーク・ウェブ監督はミュージック・ビデオ出身らしく、音楽から会話に至るまでセンスのいい演出が際立つ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

グリーティングカード会社で働くトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、新入りのサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目ぼれしてしまう。ある日、好きな音楽をきっかけに意気投合し、いいムードになった二人。そんな中トムは、サマーに対して「彼氏はいるの?」と聞くと……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2009 TWENTIETH CENTURY FOX
(C)2009 TWENTIETH CENTURY FOX

「(500)日のサマー」技ありの演出に俳優も健闘。「自分の消し方」が頼もしい

 若い男女が出会う。男は思いきり惚れっぽく、絶望的にロマンティックな性格だ。一方、女はきわめて現実的で、恋に恋する幻想などかけらも持っていない。それでもふたりは好意を抱き合う。化学変化も兆しはじめる。

 となると、これはロマンティック・コメディの常道に見える。反発と屈折の数々にめげず、ふたりはたがいに惹かれ合い、最後にはハッピーエンドが待っている。え、本当に?

 そんな疑問から出発するのが「(500)日のサマー」の面白さだ。いや、疑問ではなく確信である。なにしろ映画の冒頭には「ビッチ」の文字が鮮明に刻まれる。ここで笑った客は、すんなりと映画に乗り込めるのではないか。

 男はトム(ジョセフ・ゴードン=レビット)という。女はサマー(ズーイー・デシャネル)だ。ふたりはグリーティング・カードの制作会社で働いている。トムはサマーに惚れる。そして、もちろん振られる。そこが(500)日という題名の由来だ。新人監督のマーク・ウェブは、「トムの記憶を通してのみ」サマーの姿を描く。しかも順序立ててではない。11日目の記憶のつぎは488日目の記憶。さらにそのあとは249日目。記憶のシャッフルにはなんの法則もない。

 口でいうのはたやすいが、そんな脚本に応じて芝居をするのはけっこう大変だったはずだ。しかもこの映画は「甘い生活」や「アニー・ホール」と異なって、今風の若い男女が軽く戯れ、薄く交わるスタイルを取っているのだ。と考えると、「(500)日のサマー」には技能賞だけでなく敢闘賞も贈りたい気がしてくる。ロマンティック・コメディの掟をきれいにひねった脚本演出は当然技ありだが、若手俳優(とくにデシャネル)の「自分の消し方」には、思わず拍手を送りたくなった。(芝山幹郎)

映画.com(外部リンク)

2010年1月7日 更新

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