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ジャングル・フィーバー (1991)

JUNGLE FEVER

監督
スパイク・リー
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3.63 / 評価:56件

スパイク・リーの真骨頂

  • 一人旅 さん
  • 2016年2月20日 21時48分
  • 閲覧数 962
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

スパイク・リー監督作。

黒人の建築デザイナー・フリッパーと白人のイタリア人女性・アンジーの恋の顛末を描いたドラマ。
スパイク・リーと言えばアメリカにおける人種差別をテーマにした作品が数多いが、本作も黒人と白人による異人種間の恋を通じて、人々の差別意識を浮き彫りにしている。
興味深いのが、人種差別が“肌の色の違い”から生じるものだと一般的に解釈されるはずなのに、主人公フリッパーの妻の肌の色は、白人女性であるアンジーよりも白い。にも関わらず、フリッパーの妻は立派に黒人認定されていて、妻自身も自分が黒人であると認識している。その理由は、フリッパーの妻には黒人の血が流れているから。見た目的には白人より色白であっても、黒人の血が混じっていれば黒人とされる。もはや肌の色うんぬんよりも、肉親に黒人がいるかどうかで判断されてしまう印象だ。一口に人種差別と言っても、その実態は実は曖昧なのではないかと思う。黒人にも色んな黒人がいる。肌の黒い黒人もいれば茶色い黒人もいる。白人か黒人、どちらに属するのか判断しにくい微妙な肌色の人間だっている。だが結局はどちらの人種に属するのか世間的に決定される。黒か白、はっきりさせたいのであり、曖昧が許せないのだ。何かと区別したがる習性の人間が、肌色で人間を区別すると差別になる。こうなると、人間は意識的に差別したくてしているのではないかと思えてしまう。ある意味、本作はアメリカ社会に根深く残る人種差別を描きながら、その矛盾と虚構性も暴露している。
物語はフリッパーとアンジーの恋の行方を軸に、二人を取り巻く人々の対応を描きながら展開されていく。直接的に差別発言はしないが会社内においてフリッパーを頑なに昇進させない経営陣や、黒人の男と娘が付き合っていると知って激怒する父親の姿を通じて人々の差別意識の一例を映し出している。
そして、作家性の濃い作品にしては豪華なキャスティングも本作の魅力の一つだ。フリッパーを演じたウェズリー・スナイプスを始め、アンジー役のアナベラ・シオラ、アンジーの父親役のアンソニー・クイン、アンジーに想いを寄せる店員役のジョン・タートゥーロ、フリッパーの兄役のサミュエル・L・ジャクソン、そして妻の友人役のハル・ベリー。中でも、アンソニー・クインのキレっぷりとサミュエル・L・ジャクソンの狂った演技が印象的だ。

詳細評価

物語
配役
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