レビュー一覧に戻る
ジャンヌ・ダーク

ジャンヌ・ダーク

JOAN OF ARC

100

pur********

4.0

少女の死

古い映画なので、映画の雰囲気そのものが今の映画と違っていて、こじんまりしているというか近くで演じてくれている感じがします。 舞台を見ているような演技というか、そういう意味では演技しているなあ…と思っちゃいますが、その当時の映画はこうだったんでしょう。 今作り直せばさぞかし迫力のある映像になるのだろうけれど、その必要があるかといえば、あるとも思えない。要は、ジャンヌダルクの生きざまが描かれていればいいのだから。 後半の裁判のところで、牢屋に入れられて裁判では同じ質問を繰り返し行われ、だんだん弱っていくジャンヌの姿はいたいたしい。心も弱っていきます。天の声も何も示してくれない。人間の弱さが描かれます。でも、裁判で戦っているうちに周りの人たちがジャンヌに思いを寄せるようになる。最後に天の声がジャンヌに声をかけ、彼女は信仰に生きそして死ぬことにあらためて確信して死んでいくわけですが・・・ 最初の戦いのときに私は弱い。フランス軍も弱い。唯一信仰の強さだけが武器!みたいなことを言ってましたが、この信仰の強さがジャンヌの人間の強さになっているわけです。 その人間の強さが正しい道を生きて死ぬことを選ばさせた。ということになるわけですが。 最初の英雄としてのジャンヌよりも、裁判を闘っているジャンヌの生きざまにやっぱり感動してしまいます。 自分はキリスト教の信者ではないし、イギリスを追い出すことがなぜ神の導きなのか、それによって誕生した国王が特別いいわけではないし…ジャンヌの行動が歴史的に何をもたらしたかはよくわからないけれど、人間の生き方として信念を貫いて生き抜いたジャンヌダルクのことをもっと知りたいと思ってしまうわけです。 村で親たちと暮らすことを望みながら、戦いに赴き、戦いの悲惨さに心を痛めながら、戦争の継続を求める。この葛藤が人間らしさなのでしょう。 しかし、そこまでさせてしまった神とはいったい何なんでしょうか。 自分の意思に関係ない。神に対しては絶対的な服従関係がある。これがキリスト教の本質なのでしょうか。

閲覧数1,038