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シルバー・グローブ/銀の惑星 (1987)

ON THE SILVER GLOBE/NA SREBRNYM GLOBIE

監督
アンジェイ・ズラウスキ
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3.00 / 評価:3件

発掘良品を観る #419

  • 一人旅 さん
  • 2018年4月8日 14時10分
  • 閲覧数 482
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
アンジェイ・ズラウスキ監督作。

地球ではない別の惑星に不時着した宇宙飛行士のその後を描いた近未来SFドラマ。

イザベル・アジャーニの狂演が凄烈だった『ポゼッション』(1981)で知られるポーランドのカルト的映像作家:アンジェイ・ズラウスキが、自身の大叔父である作家:イェジー・ズラウスキによる1903年発表のSF小説「On the Silver Globe(銀球で)」に想を得て映像化した上映時間160分超の異色のSF大作であります。ズラウスキ監督は1977年に本作の製作に着手したものの、当時共産主義体制下にあったポーランド文化省によって撮影中止に追い込まれています。それに伴いセットや小道具等が破壊され撮影済みのフィルムの一部が消失するという災難に見舞われましたが、10年後の1987年、失われた映像を穴埋めするためにポーランドの街中の映像にナレーションを付加したドキュメンタルな現代的シーンを挿入することで、長らく未完だった本作を半ば強引に完成へと漕ぎ着けています。本作はポーランド政府によって弾圧されたアンジェイ・ズラウスキの映像作家としての執念が10年の時を経て結実した渾身のSF大作であります。

舞台は近未来。地球ではないどこか別の惑星に不時着した宇宙飛行士の一群。地球より時間の進みが速い惑星の開拓任務に就いた彼らは、子供を作り、またその子供が子孫を急速に増やしていきやがて一つの社会(集落)が形成される。集落の周辺には人類の敵である鳥の化け物:シェルンが縄張りを持っており、人間の女を誘拐しては彼女たちに生ませた半鳥人:モルクの一群が集落を襲いにやって来る。やがて、新たに地球から派遣され惑星に辿り着いた宇宙飛行士:マレックは、シェルンとの攻防に苦戦する現地人から“救世主”として崇められるが…というお話で、惑星に辿り着いた人間が神格化される点はゲルマンの『神々のたそがれ』(2013)を彷彿とさせます。内容は非常に難解で、ほぼ全てのセリフが哲学的もしくは詩的でありますし、具体性に欠けた抽象的表現を全編に亘って貫いているのではっきり言って理解するのは難しいでしょう。ただ、人類の起点と社会の形成、それに伴う宗教や文化といった社会要素の創成や、さらには人類とシェルンの関係性を通じて古代から現代に至るまで人間社会に深く根差し続ける爭い=戦争という普遍的な害悪を浮かび上がらせています。

詳細評価

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