レビュー一覧に戻る
真実の瞬間

真実の瞬間

IL MOMENTO DELLA VERITA

107

mih********

5.0

闘牛士育成ビデオ

闘牛。 スペインと言えば闘牛である。 世界中の人が絶対そう思ってる。 しかし、闘牛を描いた映画は大変少なく、 思いつくのは『血と砂』くらいである。 ただその『血と砂』もタイロン・パワーや ヴァレンチノの恋物語中心で、 闘牛とは何ぞや?と言う根本が分からない。 ウィキペディアにもあんまり書いていないし。 大体闘牛なんて、 ただ赤い布をひらひらさせて牛を刺すだけでしょ? それにいくらスペインの国技でも、 傍から見たら牛をなぶり殺しにしているようにしか見えないし。 しかし! そんな下世話なイメージを根本から覆すのがこの映画である! 牛背中に何本も槍が刺さっててふらふらになってても向ってくる牛。 それに止めを刺すトレロ・マタドール。 ムレータに血しぶきが飛び牛がぶっ倒れる。 この瞬間をエストカダ、『真実の瞬間』と言う。 いかに一撃で牛を殺すかが見せ所である。 これ以上書くとガイドブックみたいになるので映画のほう行きましょう。 あ~、 なんかヤフーの映画解説でかっこいい事が書いてありますけど、 ストーリーなんてないようなものです。 それに『群がる女』はアメリカ人のオバサン。 『望むのとは違う向き』は、 ただ金儲けしたいだけなのにマネージャーが ファンサービスをもっとやれと言う事だけ。 『労務者生活に疲れ果て』たことなんて全然無く、 ただ単に闘牛士は給料がいいからなってみただけの事である。 もうコレは大迫力の闘牛を見せるためだけのものである。 しかし、 普通に見ているとコレは映画ではないような気がしてくる。 闘牛シーンと闘牛士の生活にあまりにもギャップがあるからだ。 なんて落差が激しいんだ? も、もしや・・・闘牛シーンは普段の闘牛を撮っているだけ??? 本当にただ闘牛シーンを撮ってるだけでした! 確かにイタリア映画の癖に エキストラを競技場いっぱいに集められるわけがない。 それに一頭1千万円する牛をおいそれと殺せるわけがない。 イタリア映画なんだから! だとすると主役の演技量が少ないのもうなずける。 ミゲル・ミゲランは本物の闘牛士だったのだろう。 どうせ全部イタリア語に吹き替えるんだからへたくそでも分からないだろう、 と言う魂胆が見え見えである。 とか何とか言いつつも、 なぜかこの映画に引き込まれてしまう。 それもそのはず、 70年代、有名監督がハリウッドに取られて骨抜きにされた イタリア映画会の衰退期にあって、 ほとんど唯一まともな映画を撮っていた フランチェスコ・ロージが監督であったからである。 まともな映画というより、 社会は映画というべきだろうか、 ロージはマフィア物の映画をとりすぎたばかりに、 マフィアに目の敵にされ、乗っていた飛行機を撃墜された と言う逸話がある人である。 だから下手な恋愛話を入れずに、スジの通った映画が撮れたんだろう。 闘牛なんて興味ない人にも一度は見てもらいたい作品です。 コレをきっかけに、闘牛好きになる事間違い無しです。 本当にかっこよすぎて足が萎えますよ! そして闘牛好きも必見です! 細かい手順を丁寧に教えてくれて、 素人でも闘牛が出来そうになります!! 絶対に一見の価値大有り!!!

閲覧数699