あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
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作品レビュー(446件)
- stanleyk2001
5.0点
『シンドラーのリスト』(Schindler's List)1993 シンドラー「今まで何に手を出しても失敗した。何かが欠けていた。欠けていると気がついても手に入らない。それは作り出すことができないものだ。だがそれが『成功』と『失敗』を分けるんだ」 妻「運?」 シンドラー「戦争さ」 映画のファーストショットはローソクの火。ローソクはテーブルの上に置かれていて、そして燭台を囲む人々がいる。ユダヤ教の安息日の祈りが行われている。カットが変わるごとに人々が少なくなりローソクが短くなり消えてしまう。「この映画はユダヤ人が消えてしまう話ですよ」という目配せだ。 ポーランド・クラカウ。 長身の男がナイトクラブを訪れる。 舞台近くの予約席にナチス将校夫妻と部下が着席する。 長身の男はウェイターに彼らの席に酒を届けるように頼む。 見知らぬ男から酒が届けられたので将校は部下に挨拶に行けと命じる。 ところが部下は男のテーブルに着席して男と話し始める。 「何をやってるんだ」将校は男の席に近寄る。 「おやおや奥様を一人にしてはいけませんな」男は将校の妻も自分のテーブルに着席させてしまう。 長身の男の名前はオットー・シンドラー。チェコスロバキアから来た彼はこのようにナチス将校に人脈を広げていく。 少ない台詞でシンドラーがナチスと親しくなる様子を映像で描く語り口がさすがスピルバーグ。 シンドラーは一攫千金を狙うビジネスマン。ユダヤ人差別はしない。出資してくれるならユダヤ人でもナチでも構わない。安く雇えるならポーランド人よりユダヤ人を雇おうと考える。 ナチの面接官「お前の職業は必要不可欠(essential)とは、言えない。ブルーカード(居住許可証)はやらん」 男「私が必要不可欠じゃないって?歴史と文学の教師だぞ?」 実務を担うイサック・スターン(ベン・キングスレー)は収容所に送られるユダヤ人に偽の技能証明書を与えてシンドラーの工場に雇い入れる。教師を熟練工だと偽って。 このスターンは税務にも経理にも詳しい。そしてナチスの誰にどんな賄賂を贈ればいいかにも詳しい。そして偽造公文書調達も手際よくやってのける。このスターンはシンドラーの実際の複数の部下を一人にまとめたキャラクターらしい。 スターンと仕事をしていくうちに金儲けしか考えていないシンドラーが影響受けてユダヤ人の命を守るようになっていく。 クラカウに収容所が建設されゲットーに住んでシンドラーの工場に通勤していたユダヤ人労働者は全て収容されてしまう。 シンドラーはワイロをナチス担当官に送って労働者を収容所から一人また一人と連れ戻す。 新任の収容所所長アーモン・ゲート(レイフ・ファインズ)は気分に任せてユダヤ人を射殺する危険な男。合計6000人のユダヤ人を理由なく殺した。 レイフ・ファインズとシンドラーを演じたリーアム・ニーソンは顔立ちが似ている。善を行う事も悪を行う事もできる人間の二面性を表しているようだ。 クラカウ収容所が閉鎖されユダヤ人は全員アウシュビッツ収容所に移送される事になった。シンドラーは自分の工場で働いていた労働者達のリストを作成してゲートに大金を渡して引き渡すように交渉する。労働者の命を金で買ったのだ。 このリストが「命のリスト」と呼ばれたシンドラーのリストだ。 理由なく人種で分けて理由なく命を奪う事が当たり前のように行われている過酷な世界でシンドラー達は命を賭けて命を救った。 立派な出来事、尊敬すべき人物が描かれているだけでなく見事な語り口で描かれている傑作だ。 もしユネスコが「世界映画遺産」を作ったら最初に登録すべき作品だ。人類が語り継いでいかなくてはならない物語だ。 二度と繰り返してはいけない過ち。過ちに立ち向かった勇気。どちらも決して忘れてはいけない。
- fet********
5.0点
残酷
- yyb********
5.0点
本作の音楽のコンサート映像を見た事がある。バイオリンの切ない切ない響きが胸を打つ音楽。バイオリン奏者は涙を流しながら弾いており、見ているこっちまで涙が出て来るコンサート映像だった。ラスト、シンドラーは言う。(もっと救う事が出来た。10人、1人でも多くの命を救う事が出来た。それなのに私はそれをしなかった。)そう言うとシンドラーは泣き崩れるのである。その姿を見たシンドラーによって救われたユダヤ人たちは、皆でシンドラーを包み込むのである。その後シンドラーの墓地に、シンドラーによって救われた人々が追悼の石を手向けるシーンがある。延々と続く途絶える事のない人々の列。最後の最後、誰もいなくなったシンドラーの墓地の前に、一人佇む男がいる。それはオスカー・シンドラーを演じたリーアム・ニーソンであった。
- fdn********
5.0点
非常に重いテーマですが、全人類が考えることを避けては通れない歴史。 戦争では残虐性をもって、国家への服従を見せることが求められる。 自分がドイツ側の兵士の一員なら、心に葛藤はあっても逆らえず、ユダヤ人を殺していただろう。 そして心の葛藤も無くなり、殺すこともなんとも思わなくなる。 ヘラヘラしながら。 そうなるんなら、最初から国に逆らって死んだほうが良い。 きっとこの映画を作る上でも、様々な葛藤があったと思うが、歴史から目を背けず、自分ならどうするか?考える機会をくれる映画を作ってくれたことに感謝したい。
- mas********
5.0点
うまく説明出来ませんが 今まで見た映画の中で 1番見てよかった映画 1番心動かされた映画 んー、その他いろいろ1番 スピルバーグさんに心鷲掴みにされました この映画に出会えた事に感謝します。
スタッフ・キャスト
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受賞歴
ゴールデン・グローブ第51回
アカデミー賞第66回
LA批評家協会賞第19回
NY批評家協会賞第59回