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RAIN

78

Kei.Yk.

4.0

我々は何か誤解しています

モームという作家は、ゴーギャンをモデルとした「月と6ペンス」を書いたように南洋系を書いた人。一時代前のコンラッドや一時代後のグリーンとも違う何かしら今日的な啓示を持つ原作である。宗教者の意外性は意外性として(他を顧みない自己陶酔?などなど)別に扱うにしても、人生の閉塞感を感じた女性が神の名を口にして光の世界を垣間見ようする「意外性」は今日カルト教団が行ってきたことと近しいものを感じる。そして神の栄光と背理は人間には神(紙)一重であり、背理へ向かった者はキリスト教徒が忌むべき自らを罰する道しかない。一方残った女は人生の別の道を歩むべく去っていく。現代でこの映画をリメイクするとしたら最後の男と女の場面をどう描くであろうか?果たして、今の若い人たちに理解できるかなあ? 私ごとであるが出身大学が宗教法人ぽいところだったので、神父の教授が授業でもモームとこの映画をいまいちと言っていた理由がわかった。彼には後味が悪かったのでしょうが、女性の立場から見たらきっと心に残る映画かも?

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