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セックスと嘘とビデオテープ (1989)

SEX, LIES AND VIDEOTAPE

監督
スティーヴン・ソダーバーグ
  • みたいムービー 127
  • みたログ 1,112

3.53 / 評価:233件

沁みるように、思う。

  • タッジロウ さん
  • 2013年8月3日 21時03分
  • 閲覧数 2775
  • 役立ち度 9
    • 総合評価
    • ★★★★★

今や大物監督になったスティーブン・ソダーバーグが、若干26歳で発表したデビュー作。

大すじは、主人公グレアムが女性の性体験をビデオインタビューするうちに、どんどん発言が大胆になっていき…と、アダルトビデオの導入部みたいなのだが、実際には思索的な作品。女性の裸もほぼ登場しない。

自らの性を真剣に告白するというのは、精神的なハードルの最も高い行為のひとつだろう。それを飛び越え、日常の虚飾が取り払われるとき、人は心の奥底にあった真実の自分を語り始める。で、傍観者であるつもりの撮影者も、その告白を共有した時点で実はもう傍観者ではありえない。そんなお話。

1989年の映画だけど、なんだか今を予見しているようにも思える。定型的な論評で恐縮だが、ネットなど匿名性の高いメディアを日常的に使用していると、自分の発言に対する責任というものをつい忘れがちになる。でも実は、ひとことで他人を喜ばせたり、時には殺してしまうことだってあるのだ。まぁそこまで言ってしまうと映画のレビューとしては飛躍しすぎなんだけど、誰にも何にも影響を与えず、完全な俯瞰で生きていくなんてできないってのを、この作品を観ると改めて思わされる。

もっとも作品そのものには、押し付けがましい雰囲気はない。まるでヨーロッパ作品のような上品で静かなタッチ。とくにラストシーンが、僕は好きだ。
明かりを落とした部屋で独り鑑賞して、心に沁み込んだものをそっと反芻する。そんなタイプの映画だと思う。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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