曲者=Intruder、毒婦=Vixen
- bakeneko さん
- 2018年10月22日 7時05分
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長谷川一夫(林長二郎)のデビュー2年目の作品で、原作脚色 星哲郎、撮影はこれもカメラマンとして前年に独り立ちしたばかりの 円谷英一(後の特撮の神様:円谷英二)が担当していまし、敵役に悪役時代の相馬一平(後に“あ~のね~のおっさん”になる:高勢実乗)も顔を見せています。
ベルギーのシネマテークで1977年に発見されたフィルムで、シナリオにあった主人公の母親の殺害場面が欠落しているらしいですが、物語にあまり支障はありません。
2年ぶりに故郷に帰ってきた主人公相沢新八:(長谷川一夫)は将来を誓った許婚の千草(千早晶子)が殿(小沢茗一郎)の側室に召し上げられていることに悲嘆する。折りしも暗愚な主君に対する-従兄左門之助:(高勢実乗)が謀反を企てていて…というお話で、主君への忠誠心と恋人への思慕に苦悶する主人公の戦いが繰り広げられます。
デビュー2年目といっても、既に31作の主演をこなしていた長谷川一夫は演技も殺陣も上達していますし、作劇上の都合のために尺八や覆面を犯行現場に落とす主人公の大ボケや、現在の時代劇ならば主人公達の働きによって最後には改悛する展開になる-主君が最後まで暗愚なまま-といった突っ込みどころも満載で楽しめます。
そして、サイレント映画なので英語の中間字幕が残っているのも見所?で、時代劇の台詞や事象を英語ではどう表すか(曲者=Intruder、裏切り者=Traiter、毒婦=Vixenなど続々と…)も判りますよ!
ねたばれ?
本名を名乗るのならば、覆面しなくても良いのでは?
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