お盆には逢えるから…
- bakeneko さん
- 2018年7月27日 11時18分
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脚本:伊丹万作、監督:稲垣浩、主演:片岡千恵蔵という豪華な製作陣の作品で、伊丹の機知、稲垣の情感、そして美男子だった頃の千恵蔵の色気が上手くブレンドされています。
ある徳川親藩の若侍:伊達主水(片岡千恵蔵)は城内きっての剣の使い手で、試しに十数人を相手にして仕合を試みて勝ってしまう程の腕前だった。親友:安藤(伊丹万作が怪演!)の妹“みつ”(衣笠淳子)と結婚して一児:小太郎(中村寿郎)に恵まれるが、伊藤が参勤交代で江戸詰めの際に家老の息子に辱められた妻は自害してしまう。妻の敵の家老の息子と父を討ち果たした伊等主水は息子を連れて出奔して京都に流れ着く。折りしも京都は幕末で新撰組vs佐幕派が血で血を洗う抗争の真っ只中だった…というお話で、冒頭の千恵蔵の惚けた剣豪振りや照れ屋の恋の顛末から、急転直下の敵討ち、そして京都での父子愛立ち回りへと物語が転がって行きます。
“幕末もの”にしては主人公が幕府or佐幕派のどちらにも組みしないのが特徴で、新撰組の近藤勇や佐幕派のリーダーも、父子愛に絆されてしまう決着は、“メンツや信条で殺しあうことの無意味さ”を感覚的に示して伊丹万作&稲垣浩の面目躍如たる快作となっていますよ!
ねたばれ?
1、 脚本:伊丹万作は27歳、監督:稲垣浩は23歳、主演:片岡千恵蔵は24歳、ヒロイン:衣笠淳子(衣笠貞之助監督の妹 18歳)…とスタッフが若い!
2、 本作のタイトルは最初主人公の名前:伊達主水にしようとしたのですが、“主水と書いてモンドと読ませるのは難しい!”と反対され、放浪三昧となったそうです(今の日本では“主水”を読めない者なんて考えられませんよね!)
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