色褪せない名作サイレント映画
- ter***** さん
- 2009年11月4日 0時38分
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- 総合評価
活弁士・麻生八咫氏の活弁で『沓掛時次郎』を見る幸運に恵まれました。活弁を聞きながらだと魅力を満喫できますが、画面に出るオリジナルの解説も活字が読みやすく、十分に内容を追うことができます。
義理人情をベースに、涙あり、上品なロマンスあり、立ち回りありの、上質なエンターテイメントです。1929年の上映時は、弁士に加えて歌手が並び立ち、沓掛時次郎の歌を歌ったそうです。そのレコードをフィルムに吹き込んだバージョンを見ましたが、雰囲気のあるものです。当時は大変な贅沢だったと思います。
世界大恐慌時の作品とは思えないほど、完成度の高い娯楽映画です。ストーリーの構成がしっかりしており、安易な勧善懲悪やハッピーエンドに終わっていない点では、むしろ現代の時代劇より成熟度が高いと思います。現代にも通じる古典作品です。
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