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藤原義江のふるさと (1930)

監督
溝口健二
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  • みたログ 7

3.33 / 評価:3件

民謡をオペラ調で!

  • bakeneko さん
  • 2013年5月22日 9時14分
  • 閲覧数 335
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

日活&溝口健二の初めてのトーキーとして知られる作品ですが、厳密にはサイレント部分の混在する「パートトーキー」作品であります(皆川芳造が開発した“ミナ・トーキー”を採用したのですが、特に女性の高い声が不自然になっている等、技術的に拙く雑音が多いので、ドラマ的に重要な台詞はサイレントで表しています)。
また、上映時間は記録では107分となっていますが東京国立近代美術館フィルムセンターに現存する同プリントの上映時間は86分となっています。更に、今回東京の映画館で上映された版は75分と様々な上映時間記述がありますが、これは上映フィルムの回転数が「1秒21コマ」の速度であった為であるという解釈もあります(いずれにせよ75分版鑑賞で何の物語的欠落&違和感もありませんでした)。

浅草オペラのスターであった藤原義江の歌を映画で聴かせよう!-という分かりやすい集客意図で創られた作品ですが、溝口によるしっかりしたドラマ作りによって「残菊物語」を連想させる-“芸道&女性献身”ものがたり-の佳作となっています。
流石に藤原義江の歌の部分は音がしっかりしていて、“西洋風歌唱法で民謡&日本歌謡を歌う(またはその逆に、西洋の歌曲を日本調に歌う)”という不思議な和洋折衷文化が昭和初期に流行っていたことが分かります。
主演の藤原義江は“いかにも芸術派”的な神経質&自己中的な風貌で役に説得力がありますし、友人の小杉勇や田村邦男、悪徳マネージャー土井平太郎も好演していますが、献身的vs自己中の対照的な女性を演じた夏川静江と浜口富士子がスクリーンに映えています(あと、良く見るとチョイ役でデビュー間もない入江たか子(18歳♡)も見つけることが出来ますよ)。

献身的な女性が夫を支える芸道ドラマの中に、「吾等のテナー」こと藤原の歌声を聴くことが出来る溝口の佳作で、パンフォーカスの萌芽も見ることが出来ますし日比谷野外音楽堂の様子も興味深いですよ!


ねたばれ?
1, 見捨てるならば、もうちょっときちんと再起不能かどうか見極めないと。
2, 今も昔も芸能マスコミって喧しいなあ~。

詳細評価

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