落第はしたけれど
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作品情報上映スケジュールレビュー

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作品レビュー(2件)

かわいい25.0%笑える25.0%コミカル25.0%楽しい25.0%

  • cyborg_she_loves

    5.0

    サイレント映画への抵抗感を克服しましょう

    今の人たちには日本のサイレント映画を見るのは相当ハードル高いんでしょうね。  それはひとつには、字幕部分の文字が旧字・旧仮名であるのに加えて、小津作品には「変体仮名」も使われているので、パッと見てすぐには読めない人が今では大半だという理由があります。  さらにこの「落第」では、喜劇芝居のような雰囲気を出そうとしたんでしょうが、当時の芝居小屋の看板みたいなちょっと変形した字体で字幕が書かれているから余計に読みにくい。  台詞はないけど音楽だけは入っている「サウンド版」ですらありませんから、活動弁士のいない今は、完全な無音の状態で全編を見ることになります。それで大抵の人は、「なんじゃこりゃ」といって見るのをやめてしまうんでしょうね。  でも、小津監督自身も、字幕の文字が読めなければ楽しめないような映画は映画としては失格だということをちゃんとわかっている。  字幕は最低限しか入れられておらず、ストーリーの大半はパントマイムの表情や身振りでちゃんとわかるように作っています。そういうパントマイムが当時の俳優さんたちは実にうまい。  先入観を捨てて、いったんサイレント映画を見る「コツ」がつかめたら、これはなかなか爆笑できる楽しい映画です。  後年の小津作品には、あまりに悲惨な生活が描かれていて見続けるのがつらくなるようなものもありますが、その一方で小津監督が当時最高の喜劇作家でもあったということを、はっきりと見せてくれる作品です。  「落第はしたけれど」というタイトルは、1年前(1929年)に同じ小津監督が製作して大ヒットし、流行語にまでなった「大学は出たけれど」という映画の、続編というか、今で言うスピンオフみたいな映画だということを表わしています。  「大学は出たけれど」は今では(一部しか)現存していない映画であり、この「落第はしたけれど」は、完全な形で現存する小津作品のもっとも古い作品の1つです。そういう意味でも、これは大変に貴重な映画です。  扱っているテーマは、どちらの映画も同じ。当時は超エリートだけが入学できた高嶺の花だった大学ですが、世界大恐慌の時代、せっかく苦労して大学まで卒業しても就職はカラッキシできない人が多かった。そういう世相を風刺した映画です。  冒頭、大学の試験で学生たちが色んなワザを使ってカンニングをやってるシーンは、「That’s カンニング! 史上最大の作戦?」を思い出しますね。後者の映画を見た時も、こんな手間をかけてカンペ作るより単純に暗記した方がはるかに楽だろうに、と思ったものですが、まあそこはコメディですからその馬鹿さ加減をゲラゲラ笑って見てればいいってことで。  そんなことより、この映画が永久保存版な理由のひとつは、20歳(!!!)の田中絹代さんの天使のように美しく愛らしく清純なお顔が拝めるというところにあります。たぶん、彼女が出演した映画の中で現存するもっとも古い作品(の1つ?)じゃないですかね。  彼女のみならず出演者のすべてが、ナマで見たら歌舞伎俳優かと思うぐらい「おしろい」を分厚く塗った顔で出ていると思うんですが、それがこのモノクロ画面に映るとまったく違和感のない自然な顔に見える。  田中絹代さんは、俗っぽく泥臭い学生たちの間に咲いた一輪の花のように可憐なお顔で映っています。すばらしい。  最初はサイレント映画には抵抗があるかも知れませんが、チャンスがあればぜひ皆さんに見ていただきたい映画です。

  • ytq********

    4.0

    小津安二郎|サイレント|学生喜劇

     ストーリーは他愛もないものでラストもあっけなく、あれっ?と思う間に終わってしまったが、映画による作劇を見ることの楽しさをとことん教えてくれる。  茶目っ気たっぷりの作品。

スタッフ・キャスト

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二葉かほる下宿のおばさん
青木富夫その息子
田中絹代喫茶店の娘
関時男落第生
三倉博落第生
横山五郎落第生
月田一郎及第生
笠智衆及第生
山田房生及第生
里見健司及第生

基本情報


タイトル
落第はしたけれど

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル