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戦場のメリークリスマス

戦場のメリークリスマス

MERRY CHRISTMAS, MR. LAWRENCE

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kan********

5.0

観る者に高度な理解力を要求する映画

友人にかなりの映画通がいるのだがその彼にしても鑑賞後に大きな誤解をしていた。私自身にしても完全に理解してるのか?と問われれば否と思う。 物語の骨格は二つに分かれていると考えて鑑賞すると理解しやすい。 一つは死に時を逃した日本軍青年将校、それと罪悪感を抱えて死に場所を求めて彷徨う英国人捕虜の物語。もう一つは鬼の皮を被ってはいるが実は人間味ある日本軍軍曹、それと通訳を務める親日派捕虜ローレンスの物語。見せ場としては先の物語では英国人捕虜が自身の為には使わなかった魔法を、戦友の命を救う唯一の手段として使う場面。次の物語では自身の命の恩人である軍曹のその命を、終戦後、今度は自分が救ってやる事ができない、ローレンスの苦悩の場面。 蛇足ですが原作はローレンス・ヴァン・デル・ポスト著『影の獄にて』に収録された『影さす牢格子』という著者自身の実体験をもとに書かれた私小説。こちらも読みましたがかなり原作に忠実に映画化されていると思います。

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