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戦場のメリークリスマス

戦場のメリークリスマス

MERRY CHRISTMAS, MR. LAWRENCE

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yaa********

5.0

ネタバレ自分史上No1映画。

4K版を見てきました。 初めて見たのは中学生の頃、TVだったかと思います。 以降何度見たかは覚えていませんが、今回は約20年 振りとかなり久しぶりでした。 子供の頃最初に見た時も、歳をとっていろいろ経験した 今でも、本作が名作だと思え、そのこと自体にまた感動 しました。 順位の決めれない「自分史上No1映画」が3作品あり、 『ゲームの規則』、『汚れた血』、本作になりますが、 順番をつけろとなると、やはりこの作品が1番です。 (そう言えば、『汚れた血』にもデヴィッド・ボウイ  の曲が使われていますねw よいシーンです。) 裏の裏は表。 人間として正しく生きた証。 それが最後のセリフでしょう。 狂った時代にお酒の力を借りて“狂っている”ことでしか 正しいコトができなかった。 そして、その弱さが最終的に死を招く。 しかし、もちろんそれが日本だけの問題ではないことは、 作中のセリアズ弟の逸話でも語られているとおりであり、 正しくあったセリアズもまた死なねばならなかったこと が、全体主義の恐ろしさを際立たせる。 ただ一人判ってくれるローレンスがこの世界に存在して くれてホントによかったね。 武士道と騎士道。 エリートであるヨノイとセリアズは高い精神を持ちながら、 組織の一員として、矛盾を抱えながら生きてきた。 日本でもなく、英国でもない、戦時下のジャワ島で叶った 奇跡がこの映画である。 坂本教授の曲を含め、このラストほど破壊力をもった作品 をワチキは知らない。 他者と判りあえる希望の種が世界に蒔かれた瞬間である。 ペレストロイカ前夜の1983年。 この映画が公開された頃は、明日核戦争が起こって 世界が終わるかもしれない、コロナの今より死が近い、 まだまだ戦争の爪痕が残る世界でした。 2021年の今を生きる人が見たら、この映画の言いたい コトはほぼ当たり前で既に現実になっていることでしょう。 それは、この映画の蒔いた種が実を結んだということ。 エンドロールの一人一人に感謝しかありません。 士農工商はなくなっても、この世界にはまだまだ不条理が 残っていて、まだまだこの映画の存在意義はありそうだ。 コメントを読むに、この映画がただのホモ映画としか読み 解けない人も多いようだから尚更w 折しも、こんな名作を映画館で見た後に、コロナを理由に ビール一杯も呑めないこの世界は、またすぐに元に戻って しまう危うさを秘めており、この映画のテーマは永遠と 感じる。 昔、まだ関西に住んでいた頃に、東京ドームでのカウント ダウンライブを見に来て、朝までブラついていた新橋で、 朝まで生テレビ出演後であろう大島渚監督に遭遇したこと がある。 遠くからでもわかるあの風貌に深々頭を下げると、こちら を向いて、軽く手を振ってくれた。 これもまた1つの奇跡で、ワチキの宝物である。

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