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戦場のメリークリスマス

戦場のメリークリスマス

MERRY CHRISTMAS, MR. LAWRENCE

123

ron********

5.0

私の生涯映画のベスト20に入る映画

第二次世界大戦下、ジャワ山中の日本軍俘虜収容所を舞台に、男たちの交流を描く。 戦闘シーンが一切ない戦争映画であり、主要な出演者はすべて男性という異色の映画でもある。 テレビ朝日製作の映画第1作でもある。 サー・ローレンス・ヴァン・デル・ポストの「影の獄にて」の映画化で、脚本は「愛の亡霊」の大島渚と「地球に落ちて来た男 完全版」のポール・マイヤースバーグの共同執筆、監督も同作の大島渚、撮影は成島東一郎がそれぞれ担当。 出演はデビット・ボウイ、坂本龍一、ビートたけし、トム・コンティ、ジャック・トンプソン、内田裕也、ジョニー大倉など。 音楽は坂本龍一。 原題「Merry Christmas Mr.Lawrence」 1983年作品 イギリス=日本合作映画 配給は松竹富士 上映時間125分 この映画は、私の生涯観た全ての映画のベスト20に入る映画です。 1983年5月28日公開時、初日に行き、さらにもう2回、合計3回劇場で観ました。 リバイバル公開された時も、1度劇場で観てます。 その後、当時のVHSを買い、DVDを持っている、私の人生にとって大切な大切な作品の一つです。 もちろんサントラも持っていて、当時はLPだった。 その後、CDを購入して今でも大切に持っている。 もう数え切れないくらい観ています。 なので、セリフもかなり覚えています。 東京では4月16日から封切られていて、大阪ではようやく公開になりました。 大猿島渚監督の「愛のコリーダ 修復版」とともにリバイバル公開。 恐らく、今回が大規模公開の最後になるでしょう。 4K修復版ですは、大阪梅田のテアトル梅田では2K上映。。。 新宿武蔵野館でポスター展のポスターが盗まれたニュースを見て「ちょっと気持ちわかる。。。」と思ってしまいました。 ないより、無事に帰ってきて良かったです。 公開時、この映画の裏話本みたいなのがあって、それも今でも大切に持っている。 たけしと、ジョニー大倉が、撮影地のラロトンガ島で、日本食を欲しているところに、スタッフの差し入れでうな重が届いた。 大喜びで食べた二人は、その場にいなかった坂本龍一の分まで食べてしまった。 それを後で知った坂本龍一は、泣いて怒り狂ったとか。。。 そんな話がいっぱい載っている本です。 この映画のレビューは今更過ぎて言うまでもない。 ただ、何度見ても心に刺さるエピソードがある。 デビット・ボウイ演じる主人公セリアズは、まだ子供の弟を見捨てた。 自身の見て見ぬ振りで、弟の生きがいだった歌を奪ばい、そのことを生涯忘れなく、悔やんでいる。 劇中、何度も弟の美声が聴ける。 美しく、まるで神に抱かれているような賛美歌。 捕虜となったセリアズの最後、収容所の捕虜たちの賛美歌で送られで命を終えるという持って行き方に、本当に震えました。 それに、騎士道(個々の考えや最終の目的を大事にする欧州人)と武士道(国としてのアイデン日ティを重んじる日本人)の価値観の違いをしっかりと描いているところも素晴らしい。 それでいて、戦争の闇や、友情を超えた愛のようなものを描く表現の仕方が、後期の大島渚しか出来ない仕事で、唸ることしか出来ないくらい秀逸。 決して大ぴろげな反戦映画ではないんですけどね。 その加減が絶妙すぎる。 これを日本人の大島渚が撮ったんだから、もう凄いとしか言いようがない。 非常に攻めた表現の映画です。 この作品が公開された1983年の前の年、1982年に東宝50周年記念作品として公開された中村敦夫主演の「南十字星」という映画と、内容がけっこう似ています。 「南十字星」の方は話題にはならなかったけど、この映画も劇場で観ていて、「なんか似てるなぁ」と思ってました。 「南十字星」の方は、VHSにもDVDにもなってないんですよね。 もう一度観たいと思ってますが、観る術がありません。 だれか持ってないですか。 ■興行収入予想 興行的には、現段階では上映館数13館と少ない。 2021年6月18日(金)から大阪では公開。 この作品は世界各国で公開され、全世界興行収入は240万ドル。 制作費は約600万ドルとも650万ドルとも言われています。 日本では配給収入9.9億円なので、興行収入にしたら18億円くらいか。 大島渚監督作で最大のヒット作です。 ちなみに大島渚監督の遺作1999年公開の「御法度」は興行収入10億1000万円。 東京は4月からに公開していて、全国順次公開中。 初登場圏外スタート。 全国フル稼働状態であれば最終興行収入は1.5億円と予想しますが、その後、東京・大阪の映画館休業や時短になり、予想よりも引く数字のはず。 最終、1億円くらいか。 星5つ(5点満点) ★★★★★

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