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東京の合唱(コーラス) (1931)

監督
小津安二郎
  • みたいムービー 6
  • みたログ 32

3.00 / 評価:5件

小津さんの無声映画ってやっぱ天才かも…

  • あでゅ~ さん
  • 2008年11月26日 10時57分
  • 閲覧数 729
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

いうなれば、
映像の音楽かあ?

ショットからショットへ、
シークエンスからシークエンスへ、
持続と変化、
そして反復が織りなす
リズムとメロディー!

たとえば、

一文無しの
すっからかんの
親子四人が手と手を合わせて、
せっせっせ、
せっせっせ、

えんえんと続くような

せっせっせ…

とか。

恩師の店に集った同窓生たちの、
コブシふりふり張り上げ歌う
青春の寮歌の大合唱…

とか。

音のないメロディーと
目に聴こえるリズム、

そこにきたとたん、
グッときて、わーと
わき上がってくるこの感動、

これってなんなの?

おそるべし、
小津安二郎、弱冠28歳!

(なんちゃって)

でなきゃ魔法かあ?

たとえば、

腑甲斐無さを責められて
絶体絶命のお父さんの
岡田時彦さんが振り返ると
煙突からけむりがモクモク…

ところが次の瞬間、

ふと目を上げると、
縁側の向こうには
洗濯物と柳、そして空…

それに釣られて
お母さんの八雲恵美子さんも目を上げると、
やっぱり洗濯物と柳と空が…

それだけで話は大逆転!

「わたしも明日その先生のところへお手伝いに行きますわ」

って!

おい!

て思うんだけど、
でも、納得させられちゃう。

人生ってきっと
こういうときに
こんなふうに
変化を受け入れるだなって。

やっぱり

おそるべし、
小津安二郎、弱冠28歳!

(笑)

子ども好きは相変わらずで、

撮影所に
うっかりまぎれこんじゃった近所の子どものようにはしゃいでる末娘は、
なんとデコちゃん(高峰秀子サン)!
しかも7才!

神話世界のお人形みたい。

長男の菅原秀雄クンは、
つぎの「生まれてはみたけれど」で
さらに鋭くやんちゃに大人に喰ってかかっていくはずで、
その勇姿は健在だあ。

きっと
サティの音楽のように
どこまでもシンプルに
純粋に
いらないものを削っていくと、

もちろん演技なんだけど、

フィルムに残された時間の
真実だけが煌めいて、

映画ってほんとうは、
こういうふうに優しいものなんだろうな…

て、しみじみ。

詳細評価

物語
配役
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映像
音楽

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