ここから本文です

御誂次郎吉格子 (1931)

監督
伊藤大輔
  • みたいムービー 2
  • みたログ 16

4.11 / 評価:9件

女の情念みせてやる!

  • bakeneko さん
  • 2012年1月13日 16時11分
  • 閲覧数 37
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

吉川英治原作の同名原作の伊藤大輔による最初の映画化作品で、江戸を一時期逃れていた鼠小僧の大阪でのエピソードであります。伊藤監督らしい“怒涛の早駈けアクション”に加えて、2つのタイプの女性との情愛恋話としてのドラマ性も抜群の作品で、静と動のメリハリの利いた“恋愛&逃亡サスペンスアクション”時代劇の傑作であります。

冒頭の船の手入れアクションから「雄呂血」の如き“高速アクション”で、目を回させてくれる活劇ですが、人間ドラマとしてもじっくりと心理&恋愛サスペンスを描いている作品で、
大河内伝次郎の男っぷりの良さvs高勢実乗の陰湿な悪さ―の男の対決に加えて、
伏見直江(=ヴァンプ)vs伏見信子(=清純嬢)の姉妹対比で―女の恋勝負も盛り上がります(特に伏見直江の妖艶さはこの時期の日本にのみ存在したヴァンプ女優の退廃美を魅せてくれます)。
歌舞伎の影響が強い演出やクロースアップに加えて、独特のカメラワークやインサート映像が挟み込まれる前衛的な手法も斬新な映画で、"凄絶な女の情念”と“絶対的な危機状況での驚異の逃走アクション”が共鳴するクライマックスの鮮やかさは映画的なカタルシスを堪能させてくれます。

硬派なアクション&恋愛劇として理屈抜きに愉しめる作品で、サイレント映画期の両華として、グリフィス映画のギッシュ姉妹にも勝るとも劣らない伏見姉妹の共演に眼福の映画でもあります。

(フィルムについて)
オリジナル尺は全9巻(90分)の作品ですが、フィルムセンターに79分&22分版、ソフト化されているものに、56分&61分版等多くのバージョンが存在しますし、
リメイク版も、1934年の高田浩吉版(大曾根辰夫監督)と1951年の長谷川一夫版(伊藤大輔監督)が存在します。
(ねたばれ?)
冒頭の“猿の映像が挟みこまれるカットアクション”にオマージュを捧げているのが、“ウルトラファイト”の第195話「激闘!三里の浜」であります(嘘)。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • スペクタクル
  • ゴージャス
  • ロマンチック
  • 不思議
  • パニック
  • 不気味
  • 恐怖
  • 勇敢
  • 知的
  • 絶望的
  • 切ない
  • セクシー
  • かわいい
  • かっこいい
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ