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ゼンダ城の虜 (1952)

THE PRISONER OF ZENDA

監督
リチャード・ソープ
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3.75 / 評価:4件

ロマンあふれる魅力は変わらず

  • rup***** さん
  • 2014年11月8日 0時01分
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  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

幾度も映画化されているアンソニー・ホープの有名な歴史ロマン小説が原作ですが、この52年版は、私が以前に観たセルズニック製作の37年版のシーンをそのままなぞるようにテクニカラーでリメイクされています。音楽も、37年版のアルフレッド・ニューマンのスコアがそのまま使われていて、オリジナリティーがなさすぎるようにも思えますが、多くの人たちに親しまれている古典作品である限り、観客の期待を裏切らない路線を貫くこともありなのかなとも感じました。

主演俳優についていうと、37年版の典雅なイギリス紳士を絵に描いたようなロナルド・コールマンとチャーミングな笑顔が素敵なマデリーン・キャロルのコンビに対し、この52年版では、舞台となるルリタニア王国を旅行で訪れるルドルフ・ラッセンディルとルリタニア国王となるルドルフ5世の二役を演ずるスチュアート・グレンジャーには、若々しさと溌剌とした活劇スターとしての魅力を感じますし、影武者であるルドルフに思いを寄せるフラヴィア姫を演じたデボラ・カーの品の良さも、歴史物の悲恋のヒロインとして得難い存在となっていました。

一方で、敵役として裏で陰謀の糸を巧みに操ろうとする剣の達人ヘンツォのルパートを演じているジェームズ・メイスンは、37年版のダグラス・フェアバンクス・ジュニアとはかなり印象が異なっていて、フェアバンクス・ジュニアの不敵な笑みを浮かべて相手を翻弄するような身軽さに対し、本作のメイスンは、髪型などのスタイルに「砂漠の鬼将軍」のロンメル元帥のような軍人色が強く感じられ、ルパート役としてはちょっと重厚感が出すぎているように思いました。

ただし、クライマックスのゼンダ城におけるルドルフとルパートの一騎打ちは、37年版に負けない迫力があり、ここはリチャード・ソープ監督の活劇演出の腕の見せ所にもなっています。地下牢の限られた空間を所狭しと動き回って剣戟が繰り広げられますが、特に、跳ね橋を降ろす綱を斬る場面では階段が効果的に使われて緊迫感を出していました。

事の真相を知った後ルドルフと対面したフラヴィアが口にする「愛がすべてでしょうか?」に続く一連の台詞は、本作でも深く心に迫るものがあります。
そして、オリエント急行という近代的な乗り物でルリタニアを訪れたルドルフがラストは馬にまたがり去ってゆくというまるで知らぬ間に時間を遡ったかのようなロマンあふれる幕切れには、やはり胸が熱くならざるをえませんでした。

詳細評価

物語
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