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大人の見る絵本 生れてはみたけれど

tri********

5.0

ネタバレ踏切が開かなければ…

『大人が見る絵本』 とは一体…凄くワクワクしながら見たけれど、途中から大人の耳には痛い会話に苦笑い。 子供の世界と大人の世界とを分けられがちですが、人間社会の縮図を上手く切り取り、融合させている作品。 お金持ちだから偉いのか 地位が高いから偉いのか 子供に聞かれたら、きちんと説くことができるのだろうか…。 勝ち組と負け組 上級国民と底辺 きっと私達はお金や地位を基準にすることが一番簡単だから『偉い』と判断しているんでしょう。 偉くなるために学校へ行くわけじゃない 『人として』賢い人でいるために行くんでしょう。 そう思いたい。 あの踏切が開かなければ、学校には行かなくていい…。 あの踏切が開かなければ、仕事には行かなくていい…。 見ているうちに、踏切が段々目につくようになる。 サイレント映画は初めてで、理解できるか不安でしたが、ここまで引き込まれてしまうとは…。 余計なことをごちゃ混ぜにする現代の映画より、1932年のシンプルな映画の方が心にくる事を体験しました。 暗くなる話を、こんなにコミカルに明るく表現できる、小津監督の才能恐るべし。

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