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ソサエティー (1989)

SOCIETY

監督
ブライアン・ユズナ
  • みたいムービー 4
  • みたログ 29

3.25 / 評価:12件

ドロリ

  • むびず_えぬぴー さん
  • 2009年3月26日 14時07分
  • 閲覧数 858
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

 作中の言葉を借りれば「金持ちは貧乏人を食い物にする」を
描いた作品です。ただし、それは文字通りの意味ですが。

 主人公ビルはアッパークラスの家庭で育つものの、
家族から孤立しているという疑念が晴れず悩みます。
 それもそのはず、実は彼は家族ではなく家畜。
 彼を待つのは社交界(ソサエティー)で
食べられてしまう運命なのです・・・・・・。

 という設定は、まさに世の多数を占める
ミドルクラス以下の層にクラス人々からみた
アッパークラスの持つ閉鎖感にが生む世界。

 「きっとそこでは享楽的で甘美な
  秘め事が行われているんでしょ?」

 と下種な勘ぐりをしてしまうのはやはり私が
彼等と違う層に暮らす人間だからでしょうか。

 さて、その物語ですが、設定を生かして
閉ざされた世界の人が持つ窺い知れない不気味さを
主人公視点で描いています。

 正直少々展開としては、もっさりしているものの、
ソサエティーに参加している人々の正体が
明らかにされるまでの物語は、意外と手堅く出来ていると思います。

 しかしクライマックスからは、まるで画面の中の
クリーチャー同様に物語は一気にカオス化します。
 
 彼が家畜として育てられた、という設定を
無意味にする様な展開、謎の対決や取ってつけたような脱出
と、いちいち突っ込むのも面倒になるほど破綻していくのです。

 結果的には、どうにも纏まりのない物語で終わってしまった
という感じなのですが、特殊効果担当のマッド・ジョージが
作り出した(物語にも影響した)異常な世界は一見の価値あり。

 そこを楽しむのが本作の無難な楽しみ方と言えるかもしれません。

 ダリに傾倒した彼らしい溶解した世界は、まるで
【焼いたベーコンのある自画像】や
【茹でた隠元豆のある柔らかい構造】を映像として
表したよう。そこに描かれたクリーチャー達の姿は
非常に印象深いものです。

 とは言うものの彼の技術は好きではあるものの、
物語に彼の色が強く出ると、あまり良い結果を
生まない気がするというのが本音ではあります。
(それを強く印象付けた作品が別にあるのですが)
 
 それは監督であるユズナの気質も無関係ではありません。

 言わずと知れたB級好きのユズナですが、彼のB級好きは
筋金入りで、スタイリッシュなヒーローや物語ではなく、
着ぐるみらしい皺やその背中のファスナーを愛するタイプ。

 そんなチープさを愛して止まない彼が産む作品に
マッド・ジョージの関西ノリが加わると、いかにB級作品とはいえ
流石に灰汁が強過ぎる気がします。

 それを好意的に捉える人も、いると思いますが
物語を楽しみたい、という方にはそれはちょっと
厳しいかもしれません。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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