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卒業 (1967)

THE GRADUATE

監督
マイク・ニコルズ
  • みたいムービー 228
  • みたログ 2,585

3.59 / 評価:678件

今見ても新鮮

  • kin******** さん
  • 2020年1月10日 16時20分
  • 閲覧数 1363
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

ハリウッド映画の、スターを美しく見せるのが全てだった時代に衝撃を与えた(この作品が唯一ではないでしょうが)。

 私は公開時まだ子どもだったので、十数年後に名画座で見たのが最初ですが、プールで漂ったり、潜水具をつけて潜ったり、あるいは見下ろす大人たちの顔を逆光で完全に潰したり、といった映像が今でも斬新なだけでなく、主人公の心情をよく表していると思います。

 配役が絶妙。特にアン・バンクロフトは、結構肉がたるんだアル中おばさんなんだけど、二十歳そこそこの坊やなど、手もなく降参させてしまう色気があります。こんな感じが出せる俳優は、他にはちょっと思いつきません。

 デートの約束をした雨の日、母親から明かされるよりは自分の口でと、ベンはエレインの部屋に飛び込む。二人の関係が娘に知られ、物語は急激に方向を変えます。母はベンにレイプされたと説明するが(エレインのセリフだけ)、ベンの必死の反論を聞いて、エレインは少し態度を軟化させる。この辺りが中盤のキモですね。語り口が見事です。雨も抜群の映像効果です。

 このあとラストに至る展開はかなり強引。エレインが幼いころからベンに好意を持っていないと成立しないと思います。彼のストーカー行為は、今の感覚なら完全に警察沙汰です。花嫁を強奪される医学生が可哀相になります。

 そして奪取に成功してバスの車内。二人はキスもせず手も握らず、どこか冷めた目で前を見るばかり。これから先が茨の道ばかりなのをすでに予感している。これは現実にはあり得ないフィクションなんだから良い子は真似しないでね、という作者からのメッセージみたい。

 そんなこんなとありながらも、男はこんなふうに一皮むけるんだと納得できる、「卒業」というタイトルがぴったりの名画です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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