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卒業

卒業

THE GRADUATE

107

ステレオ

3.0

時代の気分を映した映画

当時1960年台はベトナム戦争の先行きが見えないなど、政治的・社会的に行き詰っていた。 既存の政治・社会を脱却しなければならないがどういう社会を目指すかはっきりしない漠然とした気分が、社会の気分だった。 そういう漠然とした社会の気分を反映した映画だから、当時大ヒットした。 だから、映画としては漠然とした物語となっている。 大学を卒業したが、将来の目標が見つけられない青年ベンジャミンが主人公。 家族や地域社会に息苦しさを感じている。 他の男と結婚しようとしている娘エレーンを教会から奪うことで家族や地域社会から抜け出す。 時代の気分と重なり、みんな教会の場面にカタルシスを感じた。 しかし、青年と娘には将来の展望は見えない。 今見ると、漠然とした物語で「なんじゃ、これ」という感じだった。 母を強姦したかも知れないうえストーカーのように付きまとうベンジャミンを、何故エレーンが選ぶのか納得性がない。 一方、「フットルース」(1984)はただの音楽・ダンスが売りの映画と思って当時は馬鹿にしていたが、今見てみるとヒロインの心情がきちんと描かれていて感心した。

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