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信子 (1940)

監督
清水宏
  • みたいムービー 2
  • みたログ 18

4.00 / 評価:7件

みんな無邪気に!

  • 文字読み さん
  • 2008年9月15日 21時19分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

夏目漱石「坊ちゃん」の正反対のような映画。田舎から東京に赴任する女教師。学校は女学校。生徒のいたずらあり、先生たちの思惑あり。。。

物語からすると、1940年らしく(原作の獅子文六らしくか)、「一視同仁」=みんな一緒の世界。正義感の強い女教師(高峰三枝子)は方言を指摘されて直していくし(=唯一の国語)、下宿先の芸者の置屋がダメといわれれば引っ越す(=芸者蔑視)。たびたび問題を起こし、自殺未遂までする学校後援者の娘は、最後には「特別待遇がいやで怒られたかった」と甘えだす(=特別存在の自己否定)。高峰の女生徒への最後の言葉が「みなさん無邪気なままでいなければいけません」。イデオロギー的な無垢の強制です!みんな一緒への圧力。

それがどういう時代の産物かはいわずもがなです。しかしそんな物語を乗り越えて、高峰の美しく涼しい目元は頑固一徹の先生そのものだし、屋内撮影での空間の切り取り方(枠としての障子、ドア)は完璧、二度ある人探しシーンの一度目での、声にあわせて移動するカメラには感嘆します。映らないはずの声を映す努力!そこで初めて、それ以前のシーンで声を追って動くカメラが思い返されもする、計算されつくされた構成。

映画作りがうまい人はどんな物語を撮ってもうまいのでした。

詳細評価

物語
配役
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映像
音楽

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